文:太田安治/モデル:平嶋夏海/写真:南 孝幸
自己放電の少なさと高い始動性を誇る高品質バッテリー
バッテリーは自己放電によって徐々に電圧が低下する。加えて電熱系アイテムやETC、ドラレコ、スマホ充電などで電力消費量が増えるほどバッテリーの負担は大きくなる。MF型バッチリーは寿命に近づくと急激に性能が落ちるので、「昨日は普通に走っていたのに、今日はエンジンが掛からない」ことも珍しくない。バッテリー本体の寿命は3~5年程度が目安なので、寿命を迎える前に、早め早めの交換が基本だ。
ただしネット販売で見かける激安バッテリーの中には品質が疑わしいものもある。僕は過去に激安品を4個買ったが、1個は1年未満、もう1個は2年ちょっとで充電しても12V以上を保てなくなった(残る2個は4年以上使えた)。
テストしたデイトナのバッテリーは電解液に『NanoGEL』を採用。充放電のサイクル寿命は従来品比1.5倍で、マイナス40℃の低温下でも使える高性能タイプだ。自己放電量が少ないので乗る頻度の少ない車両には特にお勧め。1年間の保証が付けられていることも品質に対する自信の表れといえるだろう。
付け加えておくと、インジェクションやスリッパークラッチを採用している車種は人力や下り坂を使った「押し掛け」によるエンジン始動が困難。出先で途方に暮れないためにも、バッテリーは価格にとらわれず、信頼性を重視して選ぶことを強く推奨する。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
自己放電の少なさ、瞬間放電能力の高さで始動性が良くなり、ジェル状電解液で液漏れの心配もない。ただ、見た目が「黒い箱」なので高性能感、スペシャル感がないのが残念。デザインにひと工夫欲しいところ。
文:太田安治/モデル:平嶋夏海/写真:南 孝幸