日本人初のMotoEライダー誕生！
2020年までワールドスーパースポーツ600（＝WSSP600）に参戦していた大久保光が、今シーズンは新設３年目を迎えた「エレクトリックバイクのMotoGP」ことMotoEに参戦することが発表されました。
2020年はWSSP600に参戦していた大久保（写真は本人提供）
MotoEに日本人選手が参戦するのは初めてで、これで大久保は２ストロークマシンGP125で全日本デビュー、J-GP3で４ストロークマシンに乗り、チャンピオンを獲ったアジア選手権CBR250Rドリームカップで市販CBR250Rに、全日本に戻ってST600に、それからWSSP600に参戦を開始してWSSP600に、その間に鈴鹿８耐や世界耐久ル･マン24時間に参戦してEWCマシンにと、本当にいろんんんんなバイクに乗ってますね。ついにMotoEとは！ ちなみにヒカリ、2003年のDaijoroカップ初代チャンピオンです。あのときは確か10歳になったばっかりでした！
2020年フランスGP エレクトリックマシンのワンメークレースはキュインキュイン、ヒューヒューと不思議な静けさのレースです
MotoEは、MotoGPヨーロッパラウンドに併催されるレースで、もちろんMotoGPを主催するDORNAとしても、近い将来の電動マシンでのグランプリレースの可能性を探ることを視野に入れてのもの。
マシンは、MotoGP日本グランプリで原田哲也さんがデモランしたこともあるマシンで、イタリア･エネルジカ製EgoCORSA。最高出力110Kw（＝147ps）／220Nm（＝22.4Kg-m）を発揮するモーターを搭載したワンメークマシン。タイヤはミシュランのワンメーク、決勝レースはグランプリコースを６～７周で行なわれています。
20年のAjoモータースポーツはニキ･トゥーリを起用して参戦してました 最終戦のウィナーです
ちなみに2019年はジョルディ･トーレス（ポンスレーシング）がチャンピオンで、日本でおなじみのライダーでいえば、ドミニク･エガータ、マイク･ディ･メリオ、ジョシュ･フック、ニッコロ･カネパなんかが参戦していますね。参戦チームは、上記のポンスレーシングの他に、Ajoモータースポーツがいたり、マークVDS、プラマック、グレジーニなんてレーシングチームがいます。始めたての頃のMoto２なんかにイメージが似ています。
大久保はこの中で、Ajoモータースポーツに所属します。Ajoモータースポーツは日本でもおなじみのチームで、2019年にはMoto２に長島哲太が、Moto３に鳥羽海渡が参戦していました。大久保のAjo加入は長島哲太が間を取り持ったようで、めでたく日本人初のMotoEライダーが誕生した、というわけです。
シーズンオフの大久保はもくもくと走り込み！ 写真はツインリンクもてぎでのウィンタートレーニングです
MotoEは今シーズン、６戦が予定されていて、スケジュールは以下の通り。
開幕戦 ５／２ スペイン ヘレス
第２戦 ５／16 フランス ル・マン
第３戦 ６／６ スペイン カタルニア
第４戦 ６／27 オランダ アッセン
第５戦 ８／15 オーストリア レッドブルリンク
第６戦 ９／18 イタリア ミザノ
第７戦 ９／19 イタリア ミザノ
これまでオートバイ本誌、レーシングオートバイともMotoEのニュースはほとんど扱っていませんでしたが、2021年からはじゃんじゃんやります。
なんたってヒカリがいるんだもの！
おおくぼ ひかり
初代Daijiroカップチャンピオン（マシンはまだ74daijiroでなくライフでした）にして、全日本ロードレースJ-GP3クラスの初代チャンピオン、アジア選手権CBR250Rドリームカップ初代チャンピオンなのが大久保光。10歳でメジャーデビューした光も、もう27歳。中島みゆき好きで、軍歌マニア、趣味は模型づくり、しかも戦闘機もの、というトリッキーなU30。日本人初のMotoEライダーとして、日本にMotoEを伝える伝道師になってもらいたいですね！ 常々語っている夢は「WSBKに出たい！」 MotoEをステップに、きっと夢かなえてもらいましょう！ 1993年８月 東京都出身
オフィシャルWebサイト→ http://www.hikariokubo78.com
文責／中村浩史
