初代SR400登場から43年、有終の美を飾る
今から43年前の1978年3月、オフロードモデルのXT500をベースとしながらも全く新しいストリートモデルとして発売されたのが『ヤマハスポーツSR400』。時代に合わせ幾度のモデルチェンジを経験しながらも基本的なスタイルや構造を変更することなくラインアップを継続していたが兄弟車のSR500が1999年で絶版に。
その後、厳しくなる排ガス規制によりSR400も2008年と2017年には生産中止を経験したが、その都度、ヤマハは技術でカバー、2度目の復活となった2018年に生誕40周年を迎えた。しかし、今回は生産中止ではなくファイナルモデル。SRの歴史はここで終わってしまうのだ。
SR400 ファイナルエディション リミテッド
SR400はこれまでも節目節目で限定モデルを発売してきたが、ファイナルでも1000台限定のリミテッドモデルが登場。SRの限定モデルの代名詞とも言えるサンバースト塗装タンクに真鍮製音叉エンブレムを採用。歴代のSRファンに愛されてきたブラックに初めてサンバースト塗装を採用した、ファイナルの限定モデルに相応しい仕上げとなっている。
SR400 ファイナルエディション
2021年3月15日から発売されるSR400のファイナルモデルには、通常モデルで2タイプのカラーが用意されている。
ダークグレーは、伝統を感じさせるグラフィックパターンで洗練された存在感とクールさを追求。タンクには「Final Edition」の文字が入る。
温もりを感じさせるブルーは、サイドカバーにFinal Editionグラフィックが入り、ブラウンシートを組み合わせる。
昨年のセローに続き、ロングセラーモデルのファイナルモデル登場ということで、残念な思いをしているライダーも多くいることだろう。43年ともなると、親子三世代で楽しんだ家族もいるのではないだろうか。
現在、若いライダーの多くがフルカウルスポーツに興味を持っている時代となったが、世代を超えて多くのライダーに受け継がれてきた単車らしいシンプルな「機能美」と「味」を感じさせる、キックスタートしかない不器用な乗り物の新車に触れるチャンスは、あと僅かしかない。
ヤマハ「SR400ファイナルエディション」「SR400ファイナルエディションリミテッド」主なスペック
全長×全幅×全高 | 2085×750×1100mm |
ホイールベース | 1410mm |
最低地上高 | 130mm |
シート高 | 790mm |
車両重量 | 175kg |
エンジン形式 | 空冷4ストSOHC2バルブ単気筒 |
総排気量 | 399cc |
ボア×ストローク | 87.0×67.2mm |
圧縮比 | 8.5 |
最高出力 | 18kW(24PS)/6500rpm |
最大トルク | 28N・m(2.9kgf・m)/3000rpm |
燃料タンク容量 | 12L |
変速機形式 | 5速リターン |
キャスター角 | 27゜40' |
トレール量 | 111mm |
タイヤサイズ(前・後) | 90/100-18M/C 54S・110/90-18M/C 61S(前後チューブタイプ) |
ブレーキ形式(前・後) | シングルディスク・ドラム |
メーカー希望小売価格 | 60万5000円《リミテッドは74万8000円》(消費税10%込) |
まとめ:オートバイ編集部