すでに構想から4か月。実は進んでいなかった!?
林道ツーリングで快適走行出来るサイドバッグの製作をスタート、今回はその続編、なのだが、とあることに気が付いている人はいただろうか? 前回の記事をよーく見て欲しい。
見ていただきたいのはこの打ち合わせの写真。
なーんか変だと思わない?
気付いた人はなかなか鋭い観察眼をお持ちだと思う。そう!写真をよーく見ると、私のTYPE38cは未完成の状態だし、周囲の景色はなんだか色づいているのだ。
正直に言おう。
バッグの製作に取り掛かったのは、実は去年の11月からなのである。
それから時は流れ。今はすでに3月。九州ではもはや桜が咲こうかという時期に差し掛かっているのだが、バッグはまだできていない。4ヶ月の月日が流れているのである…。
ないものを作ろうとすると時間がかかるのは致し方がない。もっとも、冬は寒くてツーリングなんてあんまりしたくないから、長引いても問題はないっちゃぁないのだが、そろそろバイクシーズンも到来する時期なだけに、そろそろ製作を加速させて欲しいのだ。
というわけで、年も明けたタイミングで、ちょっと催促してみた。
「なんだかイメージ湧かないんですよ」
と言うのは、バッグ製作を引き受けてくれた若井社長。
ええええ! この期におよんでですかぁ?
あわてて再ミーティング、イメージを明確にする
思わず出かかった言葉を飲み込んでポーカーフェイスを装う。でも、考えてみたら、ないものを作るんだからイメージできないのも無理はない。オーダーした私だって、漠然とした形しか浮かばないのだから、そりゃ製作側が困惑するのも無理なかろう。
なにせ私が要望したのは…
●ラリーバイクのリアタンク風のデザイン
●転んでも破れにくい素材
の2点だけ・・・。
これでイメージしろというのも酷である。
というわけで、1月末に再度ミーティング。
若井社長の服装から季節感が伝わってくる。(笑)
今回はしっかりミーティングをして、具体的な形のイメージを共有。でき上がったラフがこれだ。
え?これじゃサッパリわからないって?
そう言われるかもと思い、さらにイメージを煮詰めたのがコレ。
これでなんとなくイメージが湧いたかな?
ちなみに、汎用品のバッグは、普通シートに被せるようにセットするけれど、TYPE38cの場合は直接フレームにボルト留めする予定。シートカウルを外すと純正キャリアを取り付けるボルトがあるので、そこに直接つけてしまおうと考えている。
そうすればシート上に邪魔なものがつかないので、走行中ライディングポジションの変更がスムーズにできるし、何よりボルト留めすれば一体感が出る!
私の愛車のシートカウルはラリーバイクっぽくてシュッとしててかっこいいのだけれど、このカウルがあるがゆえに、ソフトシェルのサイドバッグの取り付けがしっくりこなかった。左右に大きく膨らんでいるからね。
だったら外してしまえばすんなり着くじゃないか!ということに気がついたので、ボルト留めすることにしたのだ。
さらに!取り付け位置も、パッセンジャーシートより後ろに出ないように、サイレンサーより後ろに出ないように、なるべく車体の中心に近づくようにセットする。こうすれば車体バランスも崩れにくくなる。
で、サイドの厚みは、サイレンサーより若干出る程度が望ましい。若干ね。
なぜか? それは転んだ時にバッグが吸収剤の代わりをしてサイレンサーを守ってくれるようにするため。だから、バッグのサイド部分は破れない素材にしなければいけない。おそらく本革を使うことになるだろう。皮なら傷ついても破れることはないからだ。レーシングスーツにも使われている素材だからね。これほど強い素材もない。
本格的なツーリングシーズンの到来まであとわずか! バッグの製作は、果たして間に合うのか?
協力:ホンダモーターサイクルジャパン、野口装美、ダートフリーク、サイン・ハウス
写真:三橋 淳
【次回予告】思うように進まなかったバッグ製作、ですが、制作コンセプトが固まったことで、作業が進展…することを祈りたいところです。さて次回は、そんなバッグ製作レポートの3回目。いよいよバッグの原型ができる…のか? 次回「続・究極のツーリングバッグを造る」をお楽しみに!