ホンダ「ジャイロ e:」概要
2021年3月25日から法人向けの販売を開始
1982年以来、3輪レイアウトを活かした利便性の高さにより、配送などの業務用として圧倒的な支持を集めているビジネス向けスクーター、ホンダのジャイロシリーズ。約40年近い歴史の中で大小のモデルチェンジを繰り返して完成度を高めてきた。
そしてこの春、電動2輪スクーター「ベンリィ e:」に続く「e: ビジネスバイク」シリーズの第二弾として、人にも環境にも優しい原付一種電動3輪スクーター「ジャイロ e:(ジャイロ イー)」がデビューする。
「ジャイロ e:」は「毎日の配送をより便利で安心なものに」をコンセプトに開発された。荷物を運搬するとき地面と平行で荷くずれしにくく、低床なので積み降ろしもしやすい大型リアデッキといった、業務での使い勝手の良いパッケージはガソリンエンジン版から受け継がれている。
旋回時に車体前部を傾けられるスイング機構、左右後輪の回転差を吸収するディファレンシャルギアといった、3輪レイアウトで扱いやすさを成り立たせる基本構造もやはりガソリンエンジン版と同様だ。
EVシステムは「ベンリィ e:」と共通のHonda Mobile Power Pack 2個を電源として搭載、パワーコントロールユニット(PCU)で三相交流に変換してモーターを駆動。
きめ細やかで効率のよいモーターのトルク制御によって、荷物を積んでいても力強くスムーズな走りを実現。しかも走行時にCO2排出のないクリーンさや、走行騒音を抑えた優れた静粛性も備える。さらに電動であることを活かし、狭い場所などでも取り回しやすい後進アシスト機能も搭載、利便性を大きく向上させた。
気になる一充電あたりの走行距離は72km(30km/h定地走行テスト値)。充電は、車体から取り外した単体のPower Packを外部電源につないだ専用充電器に接続して行い、完全に使い切った状態からから約4時間でフルチャージが可能。充電済みのPower Packがあらかじめ用意されていれば、もちろん交換するだけで再び走り出すこともできる。
メーターパネルは、スピードメーターや時計に加えてPower Packの残量表示など、EVシステムのさまざまな情報を分かりやすく表示。
小物入れに使える開放タイプのインナーポケット、スマホなどの充電ができるアクセサリーソケットなど、業務にも役立つ実用的な装備も備えている。
六角形デザインのLEDヘッドライトや、フロントバスケットの装着にも対応した造りのフロントマスクなど、基本的なスタイリングは「ベンリィ e:」と共通のイメージ。
ホンダ「ジャイロ e:」カラーバリエーション・価格
ボディカラーは「ロスホワイト」「ファイティングレッド」の2色が設定されている。
「ジャイロ e:」の税込価格は55万円。法人向けモデルという扱いのため、購入もしくはリースを検討する場合は、Hondaホームページ上の「法人問合せフォーム」から行うことになる。
【アンケート】 あなたはどちらのカラーが好きですか?
お好きなカラーをポチっとお選びください。投票後、集計結果をご覧いただけます。
投票ありがとうございました!
ホンダ「ジャイロ e:」主なスペック
全長×全幅×全高 | 1945×710×1030mm |
ホイールベース | 1360mm |
シート高 | 710mm |
車両重量 | 141kg |
原動機形式 | 交流同期電動機 |
定格出力 | 0.58kw |
最高出力 | 4.4PS/5800rpm |
最大トルク | 1.3kgf-m/2300rpm |
駆動用バッテリー | Honda Mobile Power Pack×2 |
タイヤサイズ(前・後) | 90/90-12・130/70-8 |
ブレーキ形式(前・後) | ドラム・ドラム |
まとめ:小松信夫