ホンダ「GB350」誕生まで
空冷シングルの名車「GB」の名でデビュー予定
インド・ホンダが2020年にリリースした「ハイネスCB350」は、レトロスタイルで脚光を浴びた。348㏄空冷バーチカルシングルエンジン、ツインショックといった古典的メカニズムを採用、バイクらしい定番の機能美としなやかな走りが魅力だ。
一方で、LEDヘッドライトやスリッパークラッチ、トルクコントロールも装備、最新テクノロジーを惜しみなく投入して、しっかりした走行性能や実用性も備えるという、単なる懐古趣味ではない、現代のミドルシングルスポーツとして世界中で話題となった。
そんなハイネスCB350。国内市販を望む声も登場以来多かったが、ついに国内仕様がと登場、実車がお披露目となった。国内仕様の名は「GB350」。かつてクラシカルなシングルスポーツとして人気だったシリーズの名を冠しての登場だ。
ホンダ「GB350」スタイリング解説
細部の手直しを受け国内仕様は少しモダンに
多くのライダーがGB350で注目するポイントといえば、やはりクラシカルなそのスタイリングだろう。
往年のCBを思わせる、丸みを帯びたボリューム感のある燃料タンクからブラウンの表皮を使用したロングシートへと続く優美なボディラインをはじめ、丸型のヘッドライト、CB1100用にも似たクラシカルな形状のテールランプ、前後フェンダーの形状、そして直立したシリンダーを持つ空冷単気筒エンジンなど、あらゆる部分をトライディショナルな雰囲気に統一して、素材感と機能美を強調しながらも「オートバイらしさ」を強く感じさせるスタイルを形作っている。
ただし、ハイネスCB350ではメッキだった前後フェンダーは、GB350ではボディと同色になるなど、細部はGB専用にリファインされ、国内仕様はモダンなイメージも演出している。
ホンダ「GB350」足つき性・ライディングポジション
ライダーの身長:164cm
GB350のシート高は不明・ハイネスCB350は800mm
車体中心から胴体一つぶん後ろに座り、背筋を伸ばすライダーの姿勢を含めてレトロなルックスが完成する。ステップの後ろに脚を下ろせるので、足着き性は悪くない。ちなみにインド仕様のシート高は800㎜。
タンデム(2人乗り)チェック
ライダーの身長:176cm
パッセンジャーの身長:164cm
後ろに座った国友愛佳の感想
フラットな形状のシートは座りやすく、シートの肉厚も十分。グラブバーがテールまで回り込んでいるので、つかむ場所の自由度が高く、体をホールドしやすいから、タンデムもリラックスして楽しめそうです。
文:オートバイ編集部、国友愛佳/写真:南 孝幸