トライアンフ「スクランブラー1200 スティーブ・マックイーン エディション」の特徴
オートバイを愛した伝説の名優へ捧げられた1台
各部に魅力的なディテールを満載
2021年モデルが発表されたトライアンフ「スクランブラー1200」シリーズ。そのラインアップには、新たに限定モデル「スクランブラー1200 スティーブ・マックイーン エディション」が用意されていた。
スティーブ・マックイーンは言わずと知れた世界的名優。特に伝説的な有刺鉄線を越えるジャンプシーンでも知られる、1963年公開のアクション映画の傑作『大脱走』では、自らトライアンフTR6を駆って演じていたほどのオートバイ好き。またモータースポーツにも深く関わり、自らトライアンフのスクランブラーでデザートレースにも参戦していたという。
このようなトライアンフとマックイーンとの歴史的な関係もあって、「スクランブラー1200」をベースにした「スティーブ・マックイーン エディション」が作られることになったわけだ。
「スティーブ・マックイーン エディション」は、ハイスペックな足回りや電子制御デバイスを与えられたシリーズの上級モデル「スクランブラー1200XE」がベース。充実した装備類や、フレームやエンジンといった優れた基本性能を備えるコンポーネンツももちろん共通。
美しく仕上げられたハンドルバークランプにシリアルナンバーが刻印され、その上にはレーザーエッチングでマックイーンのサインも入れられていて、特別な存在であることを示している。さらに車体番号、トライアンフのCEOであるニック・ブルーアと、スティーブ・マックイーンの子息であるチャド・マックイーンの署名が入った証明書も1台1台に付属する。
カラーリングは、グリーンをベースに専用のタンクグラフィック、繊細なハンドペイントのゴールドライニング、ゴールドのトライアンフヘリテージロゴなどでクラシカルに彩られた、上質な仕上げのタンクに目を惹かれる。
アルミ製の小さなアップフェンダーで軽快なイメージも表現。ダウンフェンダーが装備されているスタンダードなXEとの目につきやすい相違点となっている。
さらに耐久性をより一層強化するため、電解研磨仕上げのステンレスチューブで作られたエンジンガードや、アルミ製のラジエーターガードも標準装備。
シートをステッチリブとトライアンフロゴがあしらわれた上質なブラウンベンチシートとするなど、車体トータルでクラシックな美しさが強調されている。
カラーリングはコンペティショングリーンの1色のみの設定。世界限定1000台のみが用意され、税込価格は219万6400円。日本での発売は6月が予定されている。
トライアンフ「スクランブラー1200 スティーブ・マックイーン エディション」の主なスペックと価格
全長×全幅×全高 | 2330×905×1250mm |
ホイールベース | 1570mm |
シート高 | 870mm |
車両重量 | 230kg |
エンジン形式 | 水冷4ストSOHC4バルブ並列2気筒270°クランク |
総排気量 | 1200cc |
ボア×ストローク | 97.6×80mm |
圧縮比 | 11.0 |
最高出力 | 66.2kW(90PS)/7250rpm |
最大トルク | 110N・m/4500rpm |
燃料タンク容量 | 16L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 26.9° |
トレール量 | 129.2mm |
タイヤサイズ(前・後) | 90/90-21・150/70 R17 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmダブルディスク・Φ255mmシングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 219万6400円(消費税10%込) |
まとめ:小松信夫