第二次世界大戦中のソ連で、軍用サイドカーを生産するため、シベリアのウラル山脈の麓に作られた工場がルーツという、ロシアのサイドカーメーカーがウラル。以来現在まで約80年に渡り脈々とサイドカーを生産してきたウラルだが、そのラインナップの中でも代表的なモデルといえるのがギアアップだ。
文:山口銀次郎、小松信夫/写真:柴田直行/モデル:葉月美優
ウラル「ギアアップ」各部装備・ディテール解説
軍用モデルをルーツとする堅牢でハードな扱いにも耐える造りの車体に、シンプルなメカニズムを長い年月熟成・発展させ、現代的なFIを備えるまでに進化した749cc空冷フラットツインエンジンを搭載。
そして何より特徴的なのは通常の駆動輪に加え、サイドカー側のホイールも駆動可能なパートタイム2WD機構を採用し、驚くべき走破性を備えていることだろう。今なお細かな改良は続き、完成度を高め続けている。
ウラル「ギアアップ」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2510×1620×1380mm |
シート高 | 810mm |
乾燥重量 | 331kg |
エンジン形式 | 空冷4ストOHV2バルブ水平対向2気筒 |
総排気量 | 749cc |
ボア×ストローク | 78×78mm |
圧縮比 | 8.6 |
最高出力 | 41hp/5500rpm |
最大トルク | 5.81kgf・m/4300rpm |
燃料タンク容量 | 19L |
変速機形式 | 前進4速・後進1速 |
タイヤサイズ | 4.0×19(3輪共通) |
メーカー希望小売価格 | 237万500円~(消費税10%込) |
文:山口銀次郎、小松信夫/写真:柴田直行/モデル:葉月美優