ライディングスキルを可視化する? 仮にできたとして、それをどうやってスキルアップに結びつけるのか? ヤマハはそれをシステム化し、自社が運営するライディングスクールに導入する。ここでは、その詳細を解説する。
文:河野正士/写真:松川 忍/取材協力:ヤマハ発動機販売

YRFS(ヤマハ・ライディング・フィードバック・システム)とは?

画像1: YRFS(ヤマハ・ライディング・フィードバック・システム)とは?

バイクの操作と車体の動きが理解できる

YRFS(ヤマハ・ライディング・フィードバック・システム)とは、車体に装着したGPSデータロガーから得たデータをもとにバイクの動きを割り出しグラフ化。ライディングスクール受講者に提供し、運転技術の向上に役立てるシステムだ。

グラフ化されるのは、加減速や旋回といったそのときのバイクの状態。バイクの挙動=ライダーが行った操作が分かるというものだ。そのグラフにインストラクターがコメントを付けて提供することで、グラフによって可視化された受講者の上達ポイントまたは改善ポイントがより明確になるのである。

画像2: YRFS(ヤマハ・ライディング・フィードバック・システム)とは?

このYRFSは、ヤマハ発動機販売が日本各地で開催しているYRA(ヤマハ・ライディング・アカデミー)「大人のバイクレッスン」に導入される。レッスンでは、プログラムを通してインストラクターから随時アドバイスを受けることができる。

YRFSを使った走行はレッスン受講前と受講後に行い、レッスンのカリキュラムや随時行うインストラクターからのアドバイスの成果を、レッスン前後の車体の動き=受講者の操作の違いを、グラフの色やカタチの変化によって知ることができる。

また受講者に提供されるグラフには、同一コーナーで撮影したコーナーリング写真も添付され、車体のバンク角やライン取り、ライダーの乗車姿勢も確認出来る。

画像3: YRFS(ヤマハ・ライディング・フィードバック・システム)とは?

今回はYRFSの体験会で筆者は、大げさに走り方を変えて2回走行した。そして表示されたグラフにはアクセル&ブレーキ操作による加減速、旋回、ライン取り、それぞれの違いが明確に表示されていた。それはレッスン受講によるスキルアップの実感を裏付けるには十分の資料であると感じた。

しかもそれは初心者やリターンライダーにとって有益なだけでなく、バイク歴ウン十年の筆者にとっても、基本操作の大切さに気づかされるに十分なデータであった。

導入にあたりヤマハは、計測結果と実際の技量が反映されているかの検証、スクールでの運用方法、その評価方法や評価内容、コメント内容の確認など、徹底的に造り込んでいる。しかしYRFSでの経験を積むことでカリキュラムはさらに進化することも想定。それによってライダーのスキル向上の助力を強められるという。

YRFSのキモはこの「GPSロガー」

画像1: ヤマハ「大人のバイクレッスン」が進化! ライディングスキルを視覚化し上達を実感できる〈YRFS〉っていったい何?

やや厚みのあるものの、スマートフォンほどの大きさのこの青いボックスがGPSロガー。位置と速度を計測し、直接計測できない前後/横方向の加速度は計測可能なデータより計算して導き出す。

This article is a sponsored article by
''.