文：葉月美優、小松信夫、ゴーグル編集部／写真：柴田直行
ドゥカティ「スーパースポーツ950 S」インプレ（葉月美優）
DUCATI SuperSport 950 S
総排気量：937cc
エンジン形式：水冷4ストDOHC4バルブL型2気筒
最高出力：110PS/9000rpm
最大トルク：9.5kg-m/6500rpm
シート高：810mm
車両重量：210kg
税込価格：189万9000円～192万9000円
乗りやすさ重視のモード設定でも、パンチの効いたパワーを十分楽しめる！
パニガーレをはじめレーシングマシンの印象が強かったフルカウルモデルですが、前モデルのスーパースポーツSに試乗した際、意外と軽い走りで扱いやすいことに驚きました。小柄な女性でも走り出してしまえば、楽に乗れると思います。
900cc以上の排気量で大型モデルなので、思わず構えてしまいましたが、あまりの乗りやすさにもっと小さな排気量のモデルに乗っているかの様な感じがしました。
今回新しくなったスーパースポーツ950Sは、キリッとした目つきのライトになり、少し小顔になって、とっても強そうに見えます。その見た目から中身も進化しているように感じました。改めて比較すると、前モデルはニューモデルより優しそうな顔つきでしたね。
電子制御システムにより、モード変更や幅広いセッティングが可能になりこれまで以上に、一台で何台もの性格を味わえる様になりました。
ただ私は、乗りやすさ重視。「アーバンモード」で他のABSやトラクションコントロールなどの機能も全部載せ状態でずっと走行していました。
なんだかんだ言っても、スポーツモデル由来のパワーのあるエンジンなので、ガツガツし過ぎるときちんと扱い切れるか不安ですし、じっくりゆったり乗りたいので自分が楽しめる設定で堪能しました。
ハンドル位置がSSにしては高く上体が起きるので、ゆったり走行するのにも向いています。また、攻めようと思えば姿勢を低くすれば、より一層一体感も生まれます。
基本的に、ライディングポジションで窮屈さを感じることはなかったので、この点でまず扱いやすいという印象受けたのかなと思います。
マイルドなモード設定であっても、アイドリング時でさえ937ccのLツインエンジンは迫力を感じられます。
なので、アクセルを開けることに臆病になってしまいそうですが、実際にワインディングを走行していると、すっかりそんな事を忘れて走りに夢中になっていました。
エンジンはアクセル操作に対してマイルドな反応をみせる設定ですが、弱々しいわけではなく、しっかりメリハリのあるパンチが利いたLツインならではのパワー感が気持ちをノせてくれます。
低速走行時やコーナリング中で、アクセルの微調整が必要となる時にも、ギクシャクせずクセがなく滑らかに反応してくれるので、安心して走行に集中できます。
いつもの自分のリズムやペースで存分にLツインのパワフルさを楽しむ事が出来たし、スポーツモデルならではの一体感のある軽い車体は、軽やかなハンドリングと安定感があるので、もっと攻めたくなってしまいます。ですが、そこはグッとこらえておきますね。
