国内市場の花形カテゴリーとなった400ccクラスにおいて、1980年代後半は、国内4メーカーが激しくしのぎを削る展開となり、毎年のようにニューモデルが登場。先進技術や高価な素材を惜しみなく投入した、ハイスペックなマシン達のバトルが繰り広げられた。ホンダの「VFR400R」は、そんな400スポーツ戦国時代において、高い人気を集めた一台だ。
ホンダ「VFR400R」の特徴
ライダーの羨望を集めたハイメカ凝縮レプリカ!
400cc人気が高かった1980年代、市販400ccマシンが争うTT-F3クラスのレースで速さを見せたモデルが人気を集めていた。
その初期にはCBX400Fで圧倒的人気を集めたホンダだが、GSX-Rなど本格レプリカの登場で苦戦。そんな状況を打開したのがワークスTT-F3マシン・RVF400レプリカのVFR400R。
RVF譲りのスタイルや車体、カムギアトレイン水冷V4、リアのプロアームなど革新的メカニズムを採用。多くの中免ライダーを虜にした。
月刊オートバイの読者による人気モデル投票企画「JAPAN BIKE OF THE YEAR」では、1987年・89年に251~400ccクラスで1位を獲得している。
2021年も「JAPAN BIKE OF THE YEAR」を開催します!
ホンダ「VFR400R」各部装備・ディテール解説
ホンダ「VFR400R」主なスペック
※1988年式のスペック
全長×全幅×全高 | 1985×705×1075mm |
ホイールベース | 1345mm |
最低地上高 | 125mm |
シート高 | 755mm |
車両重量 | 182kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒 |
総排気量 | 399cc |
ボア×ストローク | 55.0×42.0mm |
圧縮比 | 11.3 |
最高出力 | 59PS/12500rpm |
最大トルク | 4.0kgf・m/10000rpm |
燃料タンク容量 | 15L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 25°20′ |
トレール量 | 96mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/60R17 55H・150/60R18 67H |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
当時価格 | 74万9000円 |
※この記事は月刊『オートバイ』2021年7月号の特集から一部抜粋し、再構成して掲載しています。当特集のスタッフ 文:太田安治、小松信夫、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、稲田浩章、小見哲彦、小平 寛、鶴見 健、冨樫秀明、栃内隆吉、西田 格、南 孝幸、松川 忍、盛長幸夫、森 浩輔、山口真利、永元秀和(月刊オートバイ誌)、玉井 充(月刊オートバイ誌)