ツーリングバイクとしての新型「隼」の使いやすさは?
前回お伝えしました通り、究極のバイクが故に「隼」に対するたくさんの“間違った思い込み”があったことに気づかされました。
一般道や高速道路を問わず、大型バイクに乗り慣れていないライダーでも、有り余るパワーを気負いなく制御できる。
乗り手を選ばないほどフレンドリーで、驚くほどの扱いやすさにはいっそ感動すら覚えています。
しかし、ツーリングバイクとして考えるなら、個人的にもうひとつ、とても重要だと思っているのが「荷物の積載性」なんです。
今回は新型「隼」にはどれくらいの積載性があるのか検証してみたいと思います。
新型「隼」はどれくらいの荷物が積める?
セパレートタイプとなる新型「隼」のリアシートは逆三角形のような形状をしつつも、座面が広くてフラットな形状になっています。
さらにタンデム用のグラブバーも標準で装備されているので、大きな荷物の積載も期待できそうです。
余談ですが、私、編集部のイワセは、自分のバイクを購入するとき「荷物がどれくらい積載できるか」を必ずチェックします。
泊まりのツーリング以外にも、キャンプやアウトドアにバイクで出かけることが多いので、あまり荷物の積めないバイクは、愛車として購入するとなると、どうしても選択肢から外れてしまうのです。
まずは私がいつも泊まりの旅行やツーリングに使っている25リットルのダッフルバッグを積載してみます。
一般的な2mのドローコード1本で簡単に積載できました。
ドローコードのフックをとめている前側は、タンデムステップのフックやフレームと接続している隙間に簡単に引っ掛けることができます。
シートカウルにボリュームがあって、フックがちょっと車体に当たるので、傷などを防止するためには養生テープを一時的に張るのが良いかと思います。
ちなみにドローコード1本でも簡単に積みやすいポイントは後ろ側にあります。
標準装備のグラブバーには荷描け用の突起がついていて、コードを引っ掛けることで、荷物が前側にズリ落ちてこないようになっているんです。
しかし、ここまでは想定内。もっと大きな荷物が積めるのか更に確かめます。
用意したのは編集部にある一番大きなツーリングバッグ。
可変することで容量を59リットルから75リットルまで拡大できる、タナックスの「キャンピングシートバッグ2」を積載してみます。
さすがにこの大きさはどうかなぁ…? と思いましたが!
余裕っ!!!
いやむしろ、スゲェぴったり積載できる(笑)。
タイダウンベルトもタンデムフックなどに結べば大きなツーリングバッグでも積載は簡単でした。
ちなみにタイダウンベルトを装着する場合は、こちらも養生テープなどで車体を保護しておくとキズがつかなくて安心です。マット系のボディカラーは特に養生がおすすめ。
更に、隼の純正パーツとしてラインアップされている、ドローコードやツーリングネットなどを引っ掛けるための「ラゲッジフック」を購入すれば、積み方はもっと強固かつイージーになると思います。
一泊二日程度のツーリングにはむしろ大きすぎる59リットルの荷物があっさり積めました。
シートバッグの容量拡張機能を最大にすれば75リットル!
なんなら隼の車体の大きさ的にもぴったりで、これなら荷物の多いキャンプツーリングやアウトドア遊びにも余裕で行けそう。
大きな荷物も余裕で積める新型「隼」は、積載能力的な観点から見ても究極のツーリングバイクでした!
ロングツーリングではガソリン満タンの「航続距離」も重要!
さて、荷物の積載の他にも、個人的にもうひとつツーリングバイクに求めるものがあります。
それは「ガソリン満タンでどれくらい走るのか?」ということ。
燃費性能も含めた、ガソリン満タンの航続距離を測ってみたいと思います。
ツーリングへ出発前にガソリンを満タンにして、給油ランプが点滅するまで走った距離は312.4km。
ここで満タン給油してみると、入れたガソリンの量は16.4リットルでしたので、満タン法で計算すると、今回の燃費は19.048…km/Lになりました。
新型「隼」の液晶パネルには表示を切り替えることで大凡の燃費が常に見られるのですが、大体合っているのもスゴイ!
しかし、隼のタンク容量は20リットル。まだ約3.4リットル残っていた計算になります。
(下に続きます)
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そのままガソリンを使い切って走った場合、計算上の航続距離は377km以上になっていたことになりますね。
新型「隼」は大排気量1339ccの4気筒エンジンを搭載しています。
それでいてリッター20km/L近い数値を叩き出し、満タンで350km以上走るなんて!
大型バイクじゃ隼より排気量が小さくても燃費20km/Lを大きく下回るバイクもザラにあります。
そう考えると新型「隼」って、ツーリングバイクとしても、実はかなり優秀なのでは!?