小松信夫が選ぶ2021年のバイク、ベスト3！
【小松信夫さんが選んだバイク】
第1位：ホンダ「CB250R」
第2位：ホンダ「GB350」
第3位：スズキ「ジクサー150」
パワーはそこそこ、扱いやすい車両が個人的な好み
なんせ私、ごくごく普通のレベルの街乗りライダーなもので……。200PSオーバーで車重200kgを切るなんてスーパーバイクレーサーみたいなスーパースポーツとか、大きくて重くて背の高いアドベンチャーツアラーとか、チョロっと乗ったことはありますが、まあ転がしたというだけで、どうにも現実感を感じられません。
とはいえ、爽快なライディングというヤツへの憧れはあるのです。それを実現するのには、何が必要か？ パワーはそこそこ、軽くてスリムでコンパクトな、扱いやすいバランスの良い車体。この条件で私が選択するのは、そう、単気筒エンジン。ということで、現行の国産シングルロードスポーツから3台を選んでみました。そもそも、126cc以上では5台くらいしか存在しませんが。
▲ホンダ・CB250R
1位はホンダのCB250R。これはもう、乗ってて実にちょうどいい。最高出力27PSですが、144kgという軽さと125と共通という車体のスリムさがあれば、何の不足があるでしょう。高速道路で一気に長距離移動なんて用途ならともかく、私的には街乗りからツーリングまで何でも来いです。適度にモダンでちょっとカフェっぽいスタイリングも○。
あと私、ダンロップ・オートバイ杯ジムカーナを長年取材してるんですけど、近年CB250Rのジムカーナでのポテンシャルの高さが注目されてまして。実際かなり速いし、それでいてビギナーにも扱いやすい。軽快にパイロンを縫って走るのを見ると、いいなぁ、と思っちゃいます。
▲ジムカーナの大会で活躍するCB250R
2位はこれもホンダのGB350S。スタンダードのGB350でもいいんですが、この間GB350Sに乗ったばっかりだしね。実はGB、個人的なシングルスポーツの好みでいうと、ちょっとストライクゾーンから外れてる。もちろん単気筒エンジンだけど、もう少し軽快な方が実は好き。GBは安定志向のハンドリングで、ヒラヒラ感は皆無。あとちょっと大柄で重いんだよなぁ。
▲ホンダ・GB350
でも、あの低速からトルクフルなエンジンはイイ！ あとあの凝ったバランサーのもたらす低振動の快適さね。前後17インチで20kg軽いGB350SSとか出ないかなぁ、という期待を込めて。何より、今時空冷シングルを新開発したホンダがすごいな。
▲スズキ・ジクサー150
3位はスズキのジクサー150。なんでジクサー250じゃないのかというと、150の乗り味が大好きだから。ハンドリングは軽快でありながら、がっしりとしたフィーリング。エンジンも粘り強くて、乗ってて非常に楽しい。残念ながら私、250からはそういう印象を感じなかったんだよなぁ。絶対的なスピードが楽しさとイコールではないことを改めて感じた1台ですよ。
文：小松信夫／写真：西野鉄兵、小松信夫
