脚をエンジン熱から守る対策は、革パンツや革製のヒートガードだけではない。ジーンズなどの下に着用するインナーパンツを紹介しよう。
文:太田安治/写真:関野 温/モデル:小野塚雅人

ピーオーアイデザイン「ヒートブロックインナーパンツ」をテスト&レポート

POi DESIGNS/HEAT BLOCK INNER PANTS

税込価格:8,140円
サイズ:WM、WL、M、L、XL

スポーツモデルの「熱い!」を軽減

現在のエンジンは燃料の持つエネルギーの40%程度が動力として利用され、残り60%は「熱」に変換されて大気中に捨てられている、という理屈を聞くまでもなく、エンジンは熱い。

夏場に大排気量や高回転高出力型エンジンのオートバイに乗っていると脚全体がじんわり炙られ、エンジン熱が伝わって高温になったフレーム、ラジエターから流れてくる熱風で火傷気味になることも珍しくない。

そうした試乗時は革パンツを履いて対処しているが、革パンツは内側に熱がこもるので暑くて不快。そこで試したのがスーパースポーツ車ユーザーの間で話題になっている「ヒートブロックインナーパンツ」だ。

メイン素材は伸縮性が高く、吸汗機能を持つスウェットブレーカー2で、脚の内側部分にはホール加工を施した独自の遮熱素材を採用。エンジン回りから出る熱をブロックし、汗が蒸散する際の気化熱で冷却効果も得られるように作り込まれている。

ストレッチ素材で肌にフィットするのでデニムやランディングパンツとの相性が良く、動きを妨げることはない。遮熱効果は想像以上で、信号待ちや冷却ファンが回っている時でも肌に伝わる熱さが激減。火傷の心配からは間違いなく解放される。

メッシュ素材のライディングパンツと組み合わせれば真夏の市街地走行でも快適。スーパースポーツ乗りならぜひ試してみるべきアイテムだ。


黒い部分が伸縮性の高い素材で、グレーの部分が遮熱素材。着用中に脚の曲げ伸ばしに違和感を感じることはなかった。

画像: 股下部分内側にはクールマックスの10mmパッドが付けられ、車体、エンジンの振動が引き起こすお尻の痛みを緩和してくれる。

股下部分内側にはクールマックスの10mmパッドが付けられ、車体、エンジンの振動が引き起こすお尻の痛みを緩和してくれる。

画像: 独自の遮熱素材を部分的に貼ることで履き心地、動きやすさ、遮熱性のバランスを取っている。家庭用洗濯機で手軽に洗えるのも便利。

独自の遮熱素材を部分的に貼ることで履き心地、動きやすさ、遮熱性のバランスを取っている。家庭用洗濯機で手軽に洗えるのも便利。

インナーパンツだけではスネから下の遮熱性が足りない、という場合にはヒートブロックレッグサポーター(税込4,290円)を組み合わせれば万全。もちろんサポーター単体で着用してもいい。

画像: バイクのエンジン熱に悩まされているなら、これ! Poiデザインの「ヒートブロックインナーパンツ」が脚を守る

テスター太田安治の欲張りリクエスト

遮熱性能に関しては不満なし。生地を厚くすれば遮熱性を上げられるだろうが、履き心地が悪くなるだろうから、この仕様で納得。お尻部分のパッドは好みが分かれそうなので、パッドなしのタイプも欲しい。

文:太田安治/写真:関野 温/モデル:小野塚雅人

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