2019年末から2020年にモデルチェンジして登場した現行アフリカツインシリーズ。その中でも最高峰モデルというべきアドベンチャースポーツES DCTは、燃料タンクの大容量化に加え、大型スクリーン、コーナリングライトといったツーリング向け装備をプラスし、さらにSHOWA製の電子制御サスペンション・EERAによって、さまざまな走行状況に適応できるコントロール性と快適さも実現している。
文:濱矢文夫、小松信夫、アドベンチャーズ編集部/撮影:柴田直行

ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES DCT」各部装備・ディテール解説

画像3: 【深掘りインプレ】ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES DCT」(2021年)
画像4: 【深掘りインプレ】ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES DCT」(2021年)
画像1: ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES DCT」各部装備・ディテール解説

フェイスデザイン

大型スクリーンやハンドガード、デュアルヘッドライトにより独特の表情と機能美を感じさせるアフリカツインのフロントマスク。バンク角に応じて3段階に照射範囲を切り替えるコーナリングライト機能によって、街灯が少ない道などを夜間走行中、コーナリング時の安心感が高まる。


画像5: 【深掘りインプレ】ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES DCT」(2021年)
画像6: 【深掘りインプレ】ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES DCT」(2021年)

ウインドスクリーン

特徴的なロングスクリーンは、ライダーのポジションや好み、体格、状況に合わせて工具を使わないで高さと角度が調整できる使い勝手の良い装備。


エンジン

CRF1000用から発展してきた軽量コンパクトな1082ccの水冷並列ツインエンジン。パワフルでフレキシブルなパワー特性を備え、オフロードからオンロードまでを幅広くカバー。DCTはIMUを用いたコーナリング走行検知制御を追加して、より自然で滑らか、そしてスポーティさを感じさせるダイレクト感も実現した。


画像2: ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES DCT」各部装備・ディテール解説

マフラー・リア 足まわり

軽量で高剛性のアルミ製スイングアームを採用し、リアサスのアクスルトラベル量は180mm。リアブレーキはニッシン製キャリパーにΦ256mmローターを組み合わせる。排気バルブシステムを採用したマフラーは、パワーと迫力のサウンド、2気筒らしいパルス感を両立さ。リアホイール径は18インチ。


フロント 足まわり

倒立フロントフォークはインナーチューブ径Φ45mm、185mmのストロークとフルアジャスタブル機構を備える。ニッシン製のラジアルマウント4ポットブレーキキャリパーと、Φ310mmローターを組み合わせる。ABSはオンロード・オフロードの2モードを選択可能だ。21インチホイールはチューブレスでワイヤースポーク。


スイングアーム・リアサスペンション

前後サスペンションをコントロールする電子制御サス・EERAは、走行中のサスストローク速度と、IMUから得られるスピードをはじめとする車両の走行状態に合わせ、瞬時に減衰力セッティングを最適化して快適で安定感の高い走りを実現する。


燃料タンク

24Lという大きな容量を確保しながら、オフロードライディングに適した形状を実現したビッグタンクを装備する。サイドに強く張り出し、ボリュームを感じさせるデザインは、ニーグリップやスタンディングでの快適さも考慮したもの。


ハンドル

オフロード重視のアフリカツインらしく、ワイドでアップライトなテーパーバーをはじめとするコックピット周りは純オフロード車的な造り。


メーター

6.5インチサイズの明るく見やすいカラーTFT液晶タッチパネルを採用した多機能メーター。iPhoneをケーブルで接続、電話帳や音楽プレイリスト、マップアプリの地図表示などがそのまま乗車時に利用できるApple CarPlayに対応し、AndroidスマートフォンともBluetoothで接続が可能。


画像3: ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES DCT」各部装備・ディテール解説

シート

オフロードでの操作性と快適性をバランスさせた、人間工学的デザインのシート。ライダー側のシートは簡単に高さが調整でき、体格やポジションに合わせてシート高を810mm・830mmの2段階から選択することができる。


画像4: ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES DCT」各部装備・ディテール解説

テールまわり

リアビューはコンパクトなLEDテールランプによって、機能的で軽快なイメージに仕上げられている。


画像5: ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES DCT」各部装備・ディテール解説

タンクバッグ(オプション)

防水仕様のタンクバッグ。上面に地図などを収納できるクリアポケットを装備していて使い勝手は良好。タンクへの装着は、ワンタッチバックルとマグネットを併用していて、確実な固定と脱着しやすさを両立させている。


パニアケース(オプション)

軽量で頑丈なアルミ製のトップボックス&パニアケースをオプション設定。ホンダとGIVIの共同開発で、車体と同じキーで施錠・着脱操作が可能なワンキーシステムを採用。トップボックスはフルフェイスヘルメット1個が収納でき、パニアケースはスリムなデザインだが、右側約33L、左側約37Lという容量を確保。

ホンダ「CRF1100L アフリカツイン アドベンチャースポーツ ES DCT」主なスペックと価格

全長×全幅×全高2310×960×1520mm
ホイールベース1560mm
シート高810/830mm
車両重量250kg
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒
総排気量1082cc
ボア×ストローク92.0×81.4mm
最高出力75kW(102PS)/7500rpm
最大トルク105N・m(10.7kg・m)/6250rpm
燃料供給方式FI
燃料タンク容量24L
変速機形式電子式6速
キャスター角27°30'
トレール113mm
タイヤサイズ(前・後)90/90-21・150/70R18
ブレーキ形式(前・後)Φ310mmダブルディスク・Φ256mmディスク
メーカー希望小売価格205万7000円(消費税10%込み)

文:濱矢文夫、小松信夫、アドベンチャーズ編集部/撮影:柴田直行

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