A級1位 冨永崇史選手&NSR250R
スタート前に「今年は開幕戦が雨でA級全員ノーポイント。第2戦は3位になったんですけど、今日勝っておかないと、チャンピオン争いがなかり苦しくなっちゃう。だから今日はやりますよ!」と珍しく意気込んでいた冨永選手。しかし、第1ヒートではなんと転倒。ノータイムの選手を除くとほぼ最下位という位置に沈む、トップ狙いからまさかの展開。
「うーん、やっちゃいましたね。もう後がないから、第2ヒートは無茶じゃない範囲で頑張ります」と言って挑んだ第2ヒートでは、冨永選手らしいスムーズに限界まで攻め込む走りが復活。暫定トップだった中嶋選手のタイムを僅差で逆転する1分24秒245をマーク。今シーズン初、2019年第4戦以来、丸2年ぶりというオートバイ杯での総合優勝によって、ポイントランキングトップに浮上し、10月24日の最終戦を待つ。
A級2位 中嶋秀和選手&TZR250R
NSR全盛時代が続く二輪ジムカーナでは少数派のTZRで走る中嶋選手、7月の第2戦では冨永選手に続く4位となるなど、ライダーもマシンも好調な中で挑んだ第3戦。そして第1ヒートでは1分24秒473を記録して暫定トップとなり、今回もいい流れの中で走れていたが第2ヒート序盤で冨永選手が逆転。もちろん再逆転を狙って最終アタッカーとしてスタート、さらに限界を削り取る走りでコースを攻め抜いて、ゴールでコールされたタイムは1分24秒401! 惜しくも冨永選手のタイムには届かなかったが、それでも堂々の2位だ。
A級3位 廣瀬 章選手&NSR250R
2019年最終戦、ジムカーナ歴26年目でオートバイ杯初勝利を挙げたのが記憶に新しいベテラン・廣瀬選手。今シーズンは開幕戦でA級3位となったが雨の影響でポイントは付かず、第2戦では8位と今ひとつ歯車が噛み合っていなかった。しかし今回は第1ヒートでは1分25秒907で暫定6位。第2ヒートでは1分24秒631までタイムを縮め、角谷選手を交わして3位に。
A級4位 角谷岳司選手&YZ250X
第2戦では中嶋選手に続く5位に食い込んでいた角谷選手、マシンはヤマハの2ストエンデューロマシン・YZ250Xのモタード仕様。今回も第1ヒートで最初に1分24秒台に突入、中嶋選手に逆転されたが第1ヒートは堂々の暫定2位。しかし第2ヒートでは1分25秒200。それでも第1ヒートのタイムで4位となった。
A級5位 辻家治彦選手&GSX-R1000
A級6位 大瀧豊明選手&790DUKE
A級7位 早川耕平選手&DR-Z400SM
上位4台に2ストマシンが並ぶ中、4スト最速の1分25秒218を叩き出し5位になったのは、豪快にGSX-R1000を走らせる辻家選手。ビッグバイククラスのSB級ではもちろんトップ。しかもタイムを削りに行った第2ヒートで転倒しているが、もし走り切っていたら…。6位にはやはりSB級でもある790DUKEを駆って1分25秒317を記録した大瀧選手。これまで使いこなせなかったという「フルパワーモード」を、タイムに繋げられるようになったのが大きいという。1分25秒342で7位になった早川選手は、第2ヒートでは1分25秒242!と思ったら、ペナルティがあって1秒加算を受けてタイム短縮はならず。
A級8位 作田隆義選手&ニンジャ400
A級9位 池田秀一選手&NSR250R
A級10位 松本 崇選手&MT-03
第2戦でNSR相手に2位となった作田選手とニンジャ400だが、「今回のコースで2ストに勝つのは難しいね。パワーが足りない」とコメント。結果は1分25秒363で8位。9位は第2戦ウイナーの池田選手、今回はいいところなく1分25秒397で9位。10位には1分25秒542を記録した、MT-03で戦っている松本選手が食い込んだ。
今回のオートバイ杯第3戦のレポートは、2021年10月1日発売の月刊「オートバイ』11月号に掲載される予定。また過去の大会を含めた詳細なリザルトから、ジムカーナイベント情報まで、二輪ジムカーナに関連する各種情報は、オートバイ杯の運営を担当しているJAGE(二輪ジムカーナ主催者団体協議会)のホームページを参照。全国各地のジムカーナイベントの日程は、「モトジムカーナカレンダー」でも確認できる。
また、ジムカーナ関連動画を撮影・製作してYouTube上で公開している「Ramkhana」チャンネルでは、今回のオートバイ杯の模様をはじめ、さまざまなジムカーナに関する動画を視聴可能だ。
レポート:小松信夫