この週末は世界スーパーバイク選手権(ワールドスーパーバイク=WSBK)第12戦・アルゼンチン大会が行なわれました。年間13戦で行なわれるWSBK、このアルゼンチンを終えると、残すはあと1戦! 最終戦はしばらく間を開けて11月19~21日のインドネシア大会です。
WSBKはここまで11戦32レースを終えて、ランキングトップにトプラック・ラズガットリオグル(ヤマハ)がつけ、それを24ポイント差で追うのが“絶対王者”ことジョナサン・レイ(カワサキ)。ここまで6年連続ワールドチャンピオンとなっているレイ、この数年はドゥカティ時代のアルバロ・バウティスタ、そしてかつては同じカワサキに乗っていたラズガットリオグルの猛チャージを受け、7年連続のタイトルが危うくなってきているのです!
ラスト2戦、逆転チャンピオン獲得に挑むレイとKRT=カワサキレーシングチーム。と、そのピットはなにやら見慣れないマシンが! ライムグリーン×ブラックも勇ましいZX-10RRがなんだか見慣れないカラーリングをまとっていたのです。
それがコレ! お?ZXR750と900ニンジャか?これ! うはぁ、なつかしい! ZXRは90モデル、900ニンジャは85モデルの北米仕様A2、俗にいうトップガンカラー! ZXR750時代は1993年に、スコット・ラッセルがカワサキでチャンピオンを獲得していて、あの頃はオールライムグリーンのカラーリングでしたっけ。
そういえば、あのMade in JAPANバイクスタンドでおなじみのJ-TRIPさんも、Ninja ZX-25Rをこのカラーにフルラッピングしたこともありましたし、全日本ロードレースに参戦しているTeam KAGAYAMAのレースメカニック・野口さんも、このカラーリングのZX-10R(初期の頃のモデルかな)に乗ってますね。ツウが好きなカラーリングなのかも!
実は、このアルゼンチン大会が行なわれた10月15日、カワサキの母体である川崎重工グループは、創立125周年の記念日で、そのアニバーサリーカラーでの出走だったんですねぇ!
そんな「特別なレース」だったアルゼンチン大会、ZXRカラーのゼッケン1レイはレース1を2位、スーパーポールレースを3位、レース2を2位と3レース表彰台を獲得!
ニンジャカラーのゼッケン22アレックス・ロウズはレース1を4位、スーパーポールレースを9位で終え、レース2はけがのため出場しませんでしたが、レイはラズガットリオグルへ30ポイント差で最終戦へ向かうことになりました!
最終戦、チャンピオン祈願にラッセル時代のオールライムグリーンのマシンで参戦……てのはないか。ジョニー、前人未到の7年連続ワールドチャンピオン目指せ!
写真=KRT Kawasaki 文責=中村浩史