まとめ:オートバイ編集部
1950年代
未来を感じさせる二輪革命、新たなコミューターが日本から誕生
本田宗一郎が中心となり開発された初代スーパーカブC100。敢えてコスト高の4ストロークエンジンを搭載。最高出力4.5PS、最高速70km/hのスペックは当時として異例だった。
さらに、自動遠心クラッチを備えることで初心者でもすぐ乗りこなすことができ、フルカバードで泥はねから足下を守る実用性も兼ね備えるなど、あらゆる面で当時の常識を覆す仕上がり。
1960年代
より利便性を高めるために1960年に追加されたのがセルスターターを標準装備したC102。しかし、当時のバッテリーは耐久性がなく、その後、キックスターターが追加装備された。当時販売価格は6万2000円。
C100の発売から8年、すでにカブの生産累計台数は400万台を超えていた。初のフルモデルチェンジで第2世代となったC50は、静寂性と耐久性を向上させるためOHCエンジンを採用。デザインも今につながる基礎となった。
1970年代
ポジションライトとサイドリフレクターに加えて、前後輪どちらの制動でも点灯するブレーキランプを装備。ハンドル、スイッチ類、シート、ステップなど、人間工学にかなった扱いやすく疲れない設計となっている。
昭和54年騒音規制に対応すると共に、低中速トルクを向上した他、細部の改良で一層使いやすくなった。C50の他、C50M、C50DXをラインアップしている。
1980年代
「エコノパワーエンジン」というキーワードでスーパーカブ50のエンジンはリッター当り105kmという超低燃費を実現。すでに海外80カ国で広く愛され、前年で生産累計台数は1350万台を超えている。
角目ヘッドライトに角型ウインカーの特徴的なデザインに、スーパーカブ50史上最強の5.5馬力を誇るスーパー・デラックスが登場。その他、スタンダード、DXもラインアップした。
カブの超低燃費化への追求は留まることを知らず、1983年登場のスーパーカスタムでリッター180kmを達成する。セル付きとセルなしモデルをラインアップした。
10月よりリリースされたスーパーカブ50シリーズは、中・低速域での取り回し性能をより向上。スーパーカスタムにはアンチリフト機構をボトムリンクに装着し、安定性の向上を図った。
マイナーチェンジでエンジンの改良を行い、燃費を向上。最高出力、最大トルク共にアップした。ラインアップはスタンダード、デラックス、Pタイプの3タイプ。
全グレードに12VのMFバッテリー、ハロゲンヘッドライト、キー付きタンクキャップ、大型リアキャリアを採用。スタンダードのほか、デラックス、ビジネスをラインアップする。
スーパーカブが誕生して30周年を迎え、記念モデルを発売(16万5000円)。角型ボディのカスタムをベースに特別色(パールセーレンブルー)にゴールドの専用記念エンブレムやスペシャルキーなどを装備。
スーパーカブ70やスーパーカブ90などバリエーションモデルは60年代からラインアップ
50ccタイプ以外のスーパーカブは60年代からラインアップされており、CM90は1964年に、C65は1966年に、C70は1969年にC50、C50M、C70Mと共に初登場となった。Mはセル付きとなる。下の写真のC70DXは1978年製。