カブ系エンジンはシフトスピンドルがながーい
スーパーカブ、特に自分のスーパーカブ90みたいな古いエンジンだと、シフト操作でガシャンガシャンうるさいじゃないですか。あれなんでですか?
カブのシフトスピンドルは全長に対して外に出ている部分が長いので、しなりがでちゃうんですよね。
右側の部分ですね。先端を足でガシガシ操作してると思うと、そりゃしなりますね。
カブ90のシフトスピンドル(写真上)も長いんですが、セル付き角目カブのスピンドル(写真下)はさらに長いんですよ。
ほんとだ。
Gクラフトから出てるシフトガイドを装着すれば、かなり改善しますよ。
シフトスピンドルに対して支える部分を増やす、というアイテムですね。
なるほど、保持部分を増やしてシフトフィールを改善させることが出来るんですね。
こないだミッション分解したときに思ったんですけど、もしかしてシフトスピンドルが曲がったりしたら、修理ってクランクケース割らなきゃいけないんじゃないですか!?
いや、シフトスピンドルの交換ならクランクケースを割らなくても大丈夫ですよ。
ただ、シフトガイドの装着で、クランクケースへのダメージを減らす可能性はありますね。
なるほど、ガッチリ支えて貰おう。
Gcraft シフトガイド
というわけで今回使用するのはGクラフトの「シフトガイド」。
他のカブシリーズ用もラインナップされてるぞ。
スーパーカブ110&クロスカブ110はコレ
ところで、メーカー公式サイトを見ると、「ノーマルステップには使用できません」って書いてあるんですが。
いや、カブなら普通につきますよ。モンキーには干渉するんじゃないですかね。
おっと、それは僥倖。装着してみます!
なお、年式や車種によって装着の可否は異なる可能性があります。
Gクラフトの公式ブログに寸法の目安があったので、こちらも参考にしてね。
装着に必要なモノ
マニュアル見ると「グリスを塗布」ってあるので、Gクラフトさんにどんなグリスが良いのか聞いてみたところ「水に強いグリスを使用してください」と。
カビィさーん、水に強いグリスって何選べば良いんですか?
そういうときはコレですね。金属表面の水と置き換わる水置換性があるんですよ。
シフトガイドだけじゃなく、カブのチェーンみたいに「チェーンケースにチェーンが隠れている車両」には最適です。
小さいくせに高いだけあって、高性能なんですね。あと必要なモノは、以下の通り。
- ラチェットハンドル
- 8mmディープソケット
- 10mmコンビネーションレンチ
- 5mmヘキサゴンレンチ
- 水に強いグリス
8mmは車体のボルトを外すため。奥まってるのでディープかセミディープでないと届かないかも。
10mmはシフトペダル脱着用。ソケットだと作業しづらいのでスパナかメガネが使いやすい。
5mmヘキサゴンは横ガッチリ君の締結ボルト用。
装着してみる
パーツ構成はこんな感じ。シンプルね。
まずはシフトペダルを外します。ステップが干渉するかと思ったけど大丈夫だった。
で、シフトガイドを固定するために、ボルトを2カ所外す。
装着前にシフトスピンドルをグリスアップ。
シフトガイドのベアリングもグリスアップ。まずは表側。
せっかくなので、裏のベアリングも。
で、取り付けなんだけど、まっすぐ入れるとサイドスタンドベースの上部分にひっかかるので、そこを避けるように。
位置関係はこういう感じね。まだボルト締結前なのでボルト浮いてる。
で、ボルトを締めるとこんな感じ。あとはシフトペダルを戻せば完成───。
わかりやすいかわからんけど、動画も撮ったよ。
実走してきたよ
試しに走ってみたけど、これめちゃめちゃ良いね!
鉄カブともいわれるけど、いわゆる古いカブのシフト操作って「ガチャーンガッシャン」みたいな感じじゃん。
それが「カチャ」って入る。
ノーマル状態でも、ごくたまにもの凄くスマートにシフトが入るときあるじゃん。常にあの状態。
もちろんシフトアップだけじゃなくてシフトダウンもスコスコ。
あれです、自動遠心クラッチの作動感触がダレクトに伝わる感じですよ。
過去に自動遠心クラッチをなぶってたとき、シフトアームを動かして動作を確認したときの感触を思い出したよ。ものすごいダイレクト感。
「あれー、俺のカブがいつのまにか最新のハンターカブになっちゃったかなー?」ってくらい豹変するよ。
まとめ
シンプルなパーツなのに効果絶大。これは良いものですよ。ガッチャンガッチャン鳴るシフトチェンジもカブらしくて良いんだけど、スコスコ入るのもカブらしくなくて楽しい───。
レポート:若林浩志