文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海
ヤマルーブ「スーパープラスチック 光沢復活剤」|テスト&レポート
白化した樹脂パーツが「艶やかな黒」に復活
オートバイ/スクーターの外装に使われている無塗装のプラスチックパーツは、ほとんどがPP(ポリプロピレン)かPE(ポリエチレン)樹脂。複雑な形状に成形可能で軽量に仕上げられる優位性を備えているが、紫外線を浴びると徐々に艶が失われて色が抜け、全体に白っぽくなる「白ボケ」を起こしてしまう。メラミンスポンジやコンパウンドで擦れば白ボケはある程度回復するが、想像するより労力が掛かるし、艶は戻らないので専用ケミカルに頼った方が楽で効果的だ。
ヤマルーブのプラスチック光沢復活剤は、配合されているシリコンオイルが樹脂表面の微細な凹凸を埋め、しっとりとした艶を取り戻すケミカル製品。使用方法はごく簡単で、本剤をスプレーし、薄く塗り伸ばして乾燥したらウエスで軽く吹き上げるだけ。ムラなく仕上げるためには、事前に施工部分をカーシャンプーや台所用中性洗剤で洗って汚れと油分を落としておくといい。
艶の回復を実感しやすいのはフェンダーやボディパネルの黒い部分だが、実際はどんな色の樹脂にも効果があり、施工後は車体全体がグッと締まった印象になる。新車から3年以上経過している車両なら試してみるといいだろう。ただしタイヤやスクーターのフロアボードなどに付着すると滑りやすくなるので、使用場所を考えて使うことが重要だ。
【ビフォーアフター】
初代YZF-R3のカウル上部でテスト。白ボケが解消され、艶やかな黒さが蘇った。施工作業そのものはごく短時間で済むが、しっかり乾燥するまで触らないことがコツ。
こちらはニンジャ1000のスイッチボックス。 施工後はホコリや雨天走行時の泥汚れも付着しにくくなる。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
色褪せや艶を失った樹脂パーツを手軽に回復できる優れたケミカル。定期的に施工すれば新車の美しさを保ち続けられる。スプレータイプで使いやすいが、ブラシやスポンジで塗り伸ばすタイプがあっても良さそう。
文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海