アプリリア「SR GT200」「SR GT125」の特徴
この「SR GT」のコンセプトは「アーバンアドベンチャー」スクーター。アプリリアが得意とする軽快なスクーターのメカニズムに、現在世界的に注目されている大排気量のアドベンチャーツアラーたちに触発されたスタイリングや機能性を注入。日常のコミュータ的なライディングから長距離のツーリングまで、移動距離に関わらずライディングをエキサイティングに楽しめる、アーバンモビリティとしてデザインされている。
そのためにワイドなバーハンドルをはじめ、自由度の高いアクティブなポジション設定で、優れたコントロール性を実現。車体は新開発のスチール製ダブルクレードルフレームに、フロントフォークは122mm、リアのツインショックも102mmという、ストロークの長いサスペンションの組み合わせる。
フロント14インチ、リア13インチサイズのホイールもあって安定性は抜群、車高も高く障害物も簡単に乗り越えられる。装着されているタイヤも「全地形」対応タイプで、アドベンチャーツアラーのように、舗装路からダートまで、あらゆる路面を苦にしない。ブレーキは前後ディスクで、「SR GT200」はフロントにABSを装備し、「SR GT125」は前後連動ブレーキだ。
エンジンは最新世代のi-getエンジン。水冷で4バルブ、高い燃焼効率を実現し、「SR GT200」に搭載される174cc仕様は13kW≒約17.6PS、「SR GT125」の125cc仕様でも11kW≒約15PSというパワフルなスペック。柔軟なトルク特性と鋭いピックアップも両立し、大容量クラッチを備えたCVTミッションを組み合わせて、軽量なボディを力強く加速させる。
もちろん排ガス規制のユーロ5もクリア。加えてRISSと呼ばれるスタート&ストップシステムも装着され、WMTCモードで「SR GT125」は40km/L、「SR GT200」でも38.5km/Lという優れた燃費も実現。
そのスタイリングも極めて個性的、存在感の強いスポーティでダイナミックな造形。フロントマスクのLED3灯ヘッドライトなど、アプリリア製ロードスポーツのレーシーなイメージも各部に取り入れている。これにウインドスクリーンを組み合わせて、アドベンチャー風味を演出。
ボディのコンパクト化を狙って、前後共にオーバーハングを短く切り詰めている。さらにテールカウルをスリムに仕上げるため、ナンバープレートはスイングユニット側にマウント。
大型液晶メーターは基本的な計器としての機能の他、MODEボタンで選択できる各種情報も表示可能。オプションのアプリリアMIAコネクトシステムを使えば、スマートフォンをBluetooth接続してメーター上に着信やメッセージに関する通知を表示し、通話や音楽再生などの操作も行える。
シート下の収納スペースは容量25Lでヘルメットを収納でき、日常的な用途で荷物を乗せることもできる。さらに収納力が必要な場合は、オプションとして大容量のトップケースなども用意されている。
このアプリリア「SR GT」シリーズはスタンダードな「SR GT」に加え、赤いホイールとレーシーな「a」グラフィックが目立つ「SR GTスポーツ」を設定している。
なお気になる日本への導入だが、ピアッジオジャパンによると「SR GT200」が2022年春に発売される予定だという。
アプリリア「SR GT200」「SR GT125」の主なスペック
全長×全幅×全高 | 1920×765×NAmm |
ホイールベース | 1350mm |
シート高 | 799mm |
エンジン形式 | 水冷4ストOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 174cc(125cc) |
ボア×ストローク | 61.5×58.7mm(52×58.7mm) |
最高出力 | 13kW/8500rpm(11kW/8750rpm) |
最大トルク | 16.5Nm/7000rpm(12Nm/6500rpm) |
燃料タンク容量 | 9L |
変速機形式 | CVT |
タイヤサイズ(前・後) | 110/80-14・130/70-13 |
ブレーキ形式(前・後) | φ260mmディスク・φ220mmディスク |
※()内は125 |
まとめ:小松信夫