東京発・京都着。なるべく林道を多く走る1人ツーリングラリー「1週間林道ツーリング」に旅だった三橋淳さん。東京を出て7日目、この旅初めての海岸線へGO!
以下レポート:三橋 淳

海沿いのダートは本州では希少価値が高い

雨のため一日福井市でお休みをいただいた翌朝。目が覚めたら雨は止んでいた。これなら出発できると起き上がる。

1日休んだだけでもうパッキングするのが面倒になっている。林道で楽しく走りたいがためにバッグを少なくした分、荷物を詰め込まなくてはいけないので、これはこれで大変な作業だ。林道での走りを取るか、パッキングしやすさを取るか? ライダーなら悩ましい選択だ。

画像1: 海沿いのダートは本州では希少価値が高い

青空も出てきて気分は上昇。さあ出発だ、さらば福井市よ。

今から向かうのは関西圏で人気の林道。福井県を関西に入れていいのかどうかは疑問だが、走りに来るライダーとしては関西圏ライダーのテリトリーといってもいいだろう。で、なんで人気かというと、海が見える林道だからだ。北海道ならいざ知らず、本州ではなかなか珍しいと思う。

ホテルからGoogleマップを起動して走り出したはいいけれど、いきなりミスコースだ。Googleマップって立ち上げた瞬間、どっち向いてるかわからなくないですか? それでいきなり反対方向へ向かってしまった。

軌道修正するために止まる。すると目の前に、なんとチョコレートの自動販売機があるではないか!

画像2: 海沿いのダートは本州では希少価値が高い

チョコレートは大好きだ。非常食としても良さそうなので買うことにした。でもほとんど売り切れ。それに高価! 唯一買えそうな値段のものがあったのでポチり。500円。

さて、お目当ての林道は福井県といっても京都府に近い若狭にある。そのまま高速道路でいけばすぐだけど、海岸線の一般道を選んだ。

海沿いの道はやっぱり気持ちいい!

画像3: 海沿いのダートは本州では希少価値が高い

通り道なので敦賀にある気比の松原にも寄ってみた。

画像4: 海沿いのダートは本州では希少価値が高い

わぁ、団体さんのお着きだぁ。修学旅行なのか林間学校なのか学生たちがいっぱい。落ち着かないので早々に退散する。

寄り道も済んだしいよいよ林道である。その名も「広域基幹林道若狭幹線」。広域林道とあるくらいだから相当な距離のはずで、林道自体は20kmとある。ダートの割合はどれほどか、それは行ってみてのお楽しみだ。

この林道、先にも述べたように関西圏のライダーに人気なので、西側からアプローチするブログが多い。しかし東側からやってきた私としては当てになるガイドがない。そこで広域基幹林道若狭幹線の位置を確認したのち、衛星写真で林道を東へとたどり、入り口らしき場所を見つけて目印を付けた。三方湖の西側から登るらしい。

目的地に着くとそこはトンネル? なんでどうして、と一瞬戸惑ったが、あっと気がついた。トンネルの上にいるのか!

一旦トンネルを抜けて最初に出くわした右側の細い道を上がっていくと、それらしき入口にたどり着いた。

広域基幹林道若狭幹線を走る!

画像1: 広域基幹林道若狭幹線を走る!

道はすぐにダートとなった。それもとびっきりフラットなダートである。いいじゃないか!

とはいえ、ふれこみにあった海が見えるというのは、どうなんだ? 確かに海の近くだが、尾根沿いを走るものの両側には木が生い茂って海は見えない。そりゃそうだよね。海のすぐ横を走っているわけじゃないから、こうなるよね。そう思って走っていると、いきなり目の前に海が現れた!

画像2: 広域基幹林道若狭幹線を走る!

おおお! 若狭湾だ!

これこれ、これを期待してやってきたんだよ。

画像3: 広域基幹林道若狭幹線を走る!

どうやらこの展望を確保すべく、わざわざ木を切ったようだ。SNS映えを狙ってのことなのだろう。おかげでいい絶景が見られた。

しかし、このポイントはネットであまり上がっていなかった。おそらく最近できたのだろう。すぐ横には新しそうに見える東屋があった。

画像4: 広域基幹林道若狭幹線を走る!

ここより西側にも展望台があって、そっちの方が有名だ。だから関西圏在住のライダーはここまで足を伸ばさないのかもしれない。それにこの林道も数年前まで崩れていて通行できなかったようだから、ここまで来られなかったのかもしれない。

ただ、私が初めて知っただけで、実はもう有名な場所なのかもしれない。

とにもかくにも、絶景を見られて大満足です。

画像5: 広域基幹林道若狭幹線を走る!

さて、西へと伸びる林道を再び走り出す。尾根沿いのよく整備された気持ちのいい道がどこまでも続く。展望は開けず、絶景ポイントは先の東屋のところだけ。ずっと両側に木があって海は見えない。

画像6: 広域基幹林道若狭幹線を走る!

気のせいか道がだんだん細くなってきた。両側の木がボウボウに伸び生えているからだ。

さらに進んでいくと倒木や崖崩れも!

でもアフリカツインならヘッチャラ。路面自体はフラットだから、道が狭くなっても大丈夫。

道中すべてがダートというわけではない。ところどころアスファルトが混ざる。「え!もうダートおしまい?」とガッカリすると、またダートが出てきて「やったー!」。それもつかの間、また舗装路となる。

そんなこんなで走り続けると、展望台にたどり着いた。

画像7: 広域基幹林道若狭幹線を走る!

確かにこの展望台まで来れば若狭湾の絶景が望めるが、ここにはバイクは持って来られない。いい写真を撮ろうとして乗り入れるライダーがいるらしく、大きく「バイク乗り入れ禁止」と書かれていた。絶対に乗り入れしないように!

画像8: 広域基幹林道若狭幹線を走る!

道路沿いで写真を撮ることになるが、ガードレールが邪魔をする。ガードレールを避けて撮影するとこんな感じになる。

画像9: 広域基幹林道若狭幹線を走る!

この写真の下にはガードレールがある。まぁこれはこれでいい感じだけどね。でも最初に出合った東屋の方がバイクと一緒に撮るなら断然いいと思うな。

チョコレート自動販売機で買ったチョコのお味は?

さて、今日もお昼抜きで走ってきたのでお腹が空いたから非常食用にと買っておいたチョコレートを取り出す。

画像1: チョコレート自動販売機で買ったチョコのお味は?

あ、なんか思ってたのと違う……。チョコレートだと思っていたらチョコクッキーみたいな感じだった。よくよくパッケージ見たらベイクド(焼き菓子)って書いてあるじゃないか。

思っていたのとは違ったけれど、美味しくいただきました。

画像2: チョコレート自動販売機で買ったチョコのお味は?

腹も満たして一気に若狭林道を駆け降りる。距離計を見るとトータルでダートは10km! 上等じゃないか。アスファルトがいっぱい出てくるのでダートをいっぱい走った気が薄れるが、10kmもあるなら十分だ。それに海も見られたし。大満足だ。

さてこの時点で15時。このまま舞鶴に泊まって美味しいものを食べてもいいが、すぐ近くにもう一本林道がある。うまい飯にも惹かれるが、今日1日で林道10kmだけではちと物足りない。だったら一気に走って林道抜けて京都府入りだ。そうと決まれば目指すは「泉富林道・君尾林道」だ。

〈続く〉

レポート:三橋 淳

This article is a sponsored article by
''.