買いたいバイクが買えません ><

もう2年にもなろうとしている「新型コロナウィルス感染拡大」の余波で、すぐに思い出すのが、バイクが買えない、ってこと。新車も中古車も、とにかく売ってる車両数が少ないんです。
せっかく、満員電車での通勤回避やひとり時間の充実のおかげで、一部ではバイクブームなんて言われているのに、ショップに行っても買えるバイクがない、ショップにすればせっかくのビジネスチャンスに売るバイクがない、って状態が続いています。
人気車種は、単一店舗でバックオーダーが50台、なんて話も聞いたばっかり! 今オーダーしても、納車は半年後、なんて言われちゃう。

この原因のひとつは、電子部品の不足です。電子部品っていっても「半導体」というなんだかわかんない小さな部品のことで、この半導体は、エアコンにも炊飯器にも、パソコンにもテレビにもケータイにも使われている重要電子部品。これがクルマやバイクにもたくさん使われていて、メーカー側からは、クルマやバイクに限らず「あと半導体の部品さえ揃えば数千台の出荷ができるのに……」って声を聞くことが多いのです。

画像: タイヤも値上がり! (※写真はイメージです 写真のタイヤが値上がりしてるわけではありません)

タイヤも値上がり! (※写真はイメージです 写真のタイヤが値上がりしてるわけではありません)

もうひとつは東南アジアを中心に海外生産されている車両を、日本に持ってくる手段が混乱していること。いわゆるコンテナ不足で、東南アジアで生産している工業製品すべてがスケジュール通りに進まないために、輸送手段も混乱し、予定通りの輸送ができていないこと。それと、コンテナによるウィルス伝播防止対策も進んでいないためだ、と言われています。
もうひとつ、コロナ禍で起こっている状況が「原材料高による値上げ」です。♪値上げはぜんぜん考えぬ~、と歌ったのは高田渡さんですが、日本のモノづくりがそんなこと言ってられない状況に陥ってるんです。

画像: バッテリーも! (※写真はイメージです 写真の製品が値上がりしてるわけではありません)

バッテリーも! (※写真はイメージです 写真の製品が値上がりしてるわけではありません)

2022年、エネルギーや原材料の高騰で、電気ガス水道代、首都高も4月から料金引き上げだし、カップラーメンも冷凍食品も醤油味噌サラダ油も値上げ。320円だった丸亀製麺の素うどんも、年明けから340円に上がっちゃった。さらに家電製品もぐんぐん販売価格が上がっています。

そして、その波はバイク業界も例外ではなく、まずはタイヤやバッテリー、オイル、工具、ウエアやパーツも上がります。困っちゃうけど、上がるんです。バイクだって、2021→2022年でマイナーチェンジや変更がなくとも、値段が上がったモデルもありますもんね。
タイヤ→   https://www.srigroup.co.jp/newsrelease/2021/sri/2021_104.html
       https://www.bridgestone.co.jp/corporate/news/2022011402.html
バッテリー→ https://corp.furukawadenchi.co.jp/ja/news/news-20211115.html
工具→     https://ktc.jp/news/121503

画像: 工具も値上がり! (※写真はイメージです 写真の製品が値上がりしてるわけではありません)

工具も値上がり! (※写真はイメージです 写真の製品が値上がりしてるわけではありません)

クルマ業界ではもっとこの現象が顕著で、ちょっと知り合いのクルマ用パーツショップの証言を。これ、匿名でお送りしますね。どこに迷惑かけるかわかんないから。
「クルマ用はメタルキャタライザーとかインナーバッフルが上がります。キャタライザーは『ロジウム』って金属を使ってるんだけど、これが上がるからね。アルミ(ホイール)も上がる。1本3000円上がると、クルマは4本ホイールあるから、1台分1万2000円とか1万5000円とか上がるからね。お客さん大変だけど、ぼくらショップとかメーカーが儲かってるわけじゃないんだけどねぇ」

そのあおりを受けて、パーツの値上げも次々とお知らせが届いています。
バイク&クルマのパーツと言えば、アルミやスチール、チタンなどの金属製が多く、そこも原材料がどんどん上がってるんです。
あるスチール製アフターマーケットパーツを生産しているパーツメーカーさんによると(これも匿名で)スチール、つまり鉄ですね、その値上がりがハンパない、と。
ひと月に10%ずつ上がる期間もあったようで、それが半年続いたら150%、つまり1.5倍です! あるメーカーが鉄鋼メーカーから買っている素材は、860円/kgが、この半年で1560円/kgとなった、と! さらにコレがひと月に80円/kg上がり続けているそうです。

材料費が上がって輸送費が上がる、それを仕舞っておく倉庫代が上がって、加工代まで上がる。溶接に使うアルゴンガスまで上がっちゃってます。

そんな中、リプレイス鍛造ホイールでおなじみのアドバンテージより、価格改定のお知らせをもらいました。価格上昇分は、そのまま原価が上昇してしまった分なんだそうです!

画像: アドバンテージさんからお知らせをいただきました EXACTホイール、断腸の思いで値上げです

アドバンテージさんからお知らせをいただきました EXACTホイール、断腸の思いで値上げです

世界的な素材不足及び素材価格高騰のため、努力と調整を重ねてまいりましたが、4月1日より下記の新価格に改訂させていただきます。発注いただける際には、3月末日まで旧価格といたしますので、この機会にお求めください。
アルミ鍛造ホイール(税抜き)    旧価格:28万円→新価格:32万円
マグネシウム鍛造ホイール(税抜き) 旧価格:38万円→新価格:42万円
アドバンテージ https://www.advantage-net.co.jp

これからも、しばらく値上げが続くかもしれません。ただし「価格改定のお知らせ」の裏には、その瞬間まで値上げしないように奮闘したメーカーの戦いがあるんです。
ユーザーもたいへん、メーカーもたいへんなんだなぁ!

文責/中村浩史

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