アプリリア「トゥアレグ660」の特徴
エンデューロとアドベンチャーを最新技術で融合
「トゥアレグ660」は、ロングツーリングでの快適さとファンなライディング感覚を備えながら、ハードなオフロード走行にも対応できるオールパーパスモデルとして開発された。その車名はサハラ砂漠に住む遊牧民の名にちなんでいて、1985年にデビューしたアプリリアのオフロードモデルの名を復活させたもの。
開発の基礎になっているのは、アプリリアの最新ミドルスーパースポーツとして2021年にデビューした「RS660」やネイキッド版の「トゥオーノ660」と同じ、アプリリアの新世代プラットフォームだ。
そのプラットフォームの中核となるのは、アプリリアのフラッグシップ・スーパースポーツの「RSV4」の技術を活かした、コンパクトでパワフルな660cc並列2気筒エンジン。もちろん「RS660」そのままではなく、オフロード走行に合わせたパワー特性に仕立て直されている。最高出力80HPと極めてパワフルでありながら、トルクも増大していてフレキシブルさもプラス。
車体はオフロード走行に対応するためにトゥアレグ専用のスチール製パイプフレームを開発。ホイールサイズもフロント21インチ・リア18インチで、前後とも240mmというストロークの長いサスペンションを組み合わせる。187kgと軽量な仕上がりもあって、エンデューロマシンに匹敵するポテンシャルを実現している。
MotoGPなどで磨かれてきた高度な電子制御デバイスも、オフロードモードを含んだライディングモードや、トラクションコントロール、さらに高速道路での移動を快適にするクルーズコントロールまで、多様な電子制御デバイスを統合してコントロールするアプリリア独自のシステム・APRC、その最新スペックが搭載されている。
「トゥアレグ660」のスタイリングは、エンデューロとアドベンチャーをバランスよく融合させたもの。同時にコンパクト化、軽量化も追求するために、各部を徹底してシンプルにするという方針でデザインされている。
加えて、「RS660」にも採用されていた、空力特性を大きく改善するダブルフェアリングも採用された。どこを取っても簡潔で機能的、そして個性あふれるスポーティさが表現されている。
単にデザイン的に優れているだけでなく、アドベンチャーツアラーに求められる高いレベルでの機能性、快適性も重視。大容量タンクと自然なポジション設定を両立しているのをはじめ、長時間走行でも快適で、足着き性が良好でタンデムもしやすいシート、パニアケースの装着を前提にしたリア周りなど、各部の造りは人間工学に基づいたものだ。
アプリリア「トゥアレグ660」カラーバリエーション・価格
国内モデルの「トゥアレグ660」で用意されるボディカラーは、スタンダードグラフィックがマーシャンレッド、アシッドゴールド。プレミアムグラフィックは、1988年の「トゥアレグ・ウインド600」を再現したインディゴタゲルマストという、全3タイプ。
税込価格はスタンダードグラフィックが154万円、プレミアムグラフィックは156万2000円という設定だ。
マーシャンレッド
アシッドゴールド
インディゴタゲルマスト(プレミアムグラフィック)
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アプリリア「トゥアレグ660」の主なスペック
全長×全幅×全高 | 2200×965×NAmm |
ホイールベース | 525mm |
シート高 | 860mm |
キャスター角 | 26.7° |
トレール | 113.3mm |
車両重量 | 204kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 659cc |
ボア×ストローク | 81×63.93mm |
圧縮比 | 13.5 |
最高出力 | 80HP/9250rpm |
最大トルク | 7.13kgf・m/6500rpm |
変速機形式 | 6速リターン |
燃料タンク容量 | 18L |
タイヤサイズ(前・後) | 90/90-21・150/70R18 |
ブレーキ形式(前・後) | φ300mmダブルディスク・φ260mmディスク |
まとめ:小松信夫