文:小松信夫
日本では街に溢れていたバンバン200、タイではサーファー御用達?
スズキのバンバン200といえば、1970年代に超ファットなタイヤや大きくてフカフカなシートなど、独特なスタイルで人気となった原付レジャーバイク・バンバンシリーズの現代版として2002年にデビュー。
かつてのバンバンを彷彿させる、レトロで個性的なストリートモデルとして登場したバンバン200。これが結構人気になって、途中でエンジンがFI化されたくらいで、基本的にその姿を変えず長寿モデルになったんですよね。あと値段も安かったし。
こんなファニーな格好なのに、結構200ccの空冷単気筒エンジンが良く回って、乗ってみると意外に元気で街乗りが面白かった記憶も。それも2017年までの話、排ガス規制の絡みで残念ながらカタログ落ちしましたが。
だがしかし! タイでは普通に売ってるんですよバンバン200! 確かに南の国が似合うよなぁ、バンバンって。それを現地でも自覚しているのか、浜辺で木陰にバンバンが置かれたノンキな画像がカタログのイメージカットになってまして。バンバンのボディと同色の「Surfer」の文字が入ったサーフボードとか、「Get Into The VanVan Spirit」というやる気あるんだか無いんだかわからないコピーとか、なんというかこの適当な脱力感がいい雰囲気…。
このタイ向けのバンバン200ですが、何か日本で売ってた時代と変わってるのか? といえば、ほぼそのままと思われます。そもそも、このスタイルは変えると存在価値が無くなるしなぁ。画像を見て比較する限り、エンジンから車体、装備類などなど、何から何まで国内向け最終モデルと違うところがほとんどない。リアフェンダー上に乗っかってる小さな小物入れとかまで同じだもん。フロントウインカーのステーが違うかな…くらいで。スペックを見てもほぼ共通、ホイールベースだけ10mm長いけど。ファイナルが違うのかな。
あとまあ、カラーリングが日本で売ってたものとは違う専用デザインとなっております。この縦のストライプも歴代の日本向けモデルには存在しなかったような。
例のサーフボードと同じカラーのブルーをはじめ、オレンジ、ブラックの全3色をラインナップしております。
バンバン200の何ともいえないユニークさ、ファニールックというか、リゾート感というか、独特の存在感はまだまだ魅力あると思うんだけどなぁ。タイだけじゃなくて、また日本でも売ればいいのに。排ガスがアレだっていうなら、このフレームに例えばジクサー150の単気筒エンジンでも載せて、なんとか復活できないもんでしょうかね。そんな簡単な話じゃないんだろうけどさ。
文:小松信夫
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