空前のカブブームの中、ついに最新モデルを発表
これまでにも色んなところで噂されてきた新型スーパーカブ110。新排ガス規制や、ABS装着義務化という流れの中、これまでにないレベルで新型への期待が高まっていたはず。なんたって、史上空前のカブブームだし。
そんな中、2022年3月14日にTwitterのHonda二輪公式アカウントである@HondaBike_hmjにこんな投稿が。
HAWK11やダックス125も気になるけど、なにより新型スーパーカブ110がついに発表ですね。モーターサイクルショーでお披露目ですよ、きたねこれ。
で、リンク先のリリースを見ると外観写真があるじゃないですか。いいねー、いいよー。
カラーリングは、イエロー系ボディにホワイト系のサイドカバーとレッグシールドを配色。シートはブラウン系ツートン。
イエロー系とホワイト系の組み合わせは、いわば鉄板人気カラー。これまでにもスーパーカブ50やスーパーカブ110でも採用されてたし、古くはハンターカブの元祖であるC105Hを彷彿とさせますね。
従来型スーパーカブ(JA44)でも人気色なので、プラモにもなってるよ。
んで、詳しい変更点についてリリースサイトから引用。
最大トルクと燃費性能の向上を図った新エンジンを搭載したほか、ABSを採用した前輪ディスクブレーキと、前後キャストホイールおよびチューブレスタイヤを新たに採用。メーター内にはギアポジションや時計を表示する機能を追加するなど、使い勝手をより高める変更を施してモデルチェンジを図った、新しいスーパーカブ110です。
箇条書きにするとこんな感じですね。
・新エンジンの採用
・ABS付前輪ディスクブレーキ
・前後キャストホイール(チューブレス)
・メーター内ギアポジションインジケーター
・メーター内時計
じゃあちょっと各項目を考えてみよう。おっとそのまえに注意事項。
注意
以下の内容は、公式リリースの内容を元に筆者若林が勝手に想像しています。公式な内容ではないですし、勘違いや誤謬などもありますのでくれぐれもご注意を。
新エンジンの採用
モンキー・グロム・C125などの125ccでは、ロングストローク化した新型エンジンを順次採用してるのは周知の通り。新排ガス規制にも対応した優れものエンジンなんだけど、でもこれみんな125ccじゃんね。もしかしたら新型スーパーカブも125ccになるのかと思いきや、110ccで新エンジンを投入。嬉しいね。
最大トルクと燃費性能の向上ということで、よりエコで走りやすい仕上がりになるのは間違いないところ。燃費の良さはスーパーカブの象徴でもあるし。
今回発表された画像を見る限り、エンジンの見た目はいかにもスーパーカブっぽい。JA44と比較すると、より昔のスーパーカブに寄せてるようにも思える。これは自分がカブ90に乗ってるから、そう思いたいだけかも。
走りについては販売を待つしかないね。
ABS付前輪ディスクブレーキ
これからのバイクってABSが義務化なんですよね。あ、もちろん昔作られたものはそのまま乗って良いんだけどね。
というわけで我らがスーパーカブもABS採用。それにともなってディスクブレーキ化。ABS付ディスクブレーキって、マスターシリンダーからそのままキャリパーに向かうんじゃなく、途中にABSユニットを経由してるのよね。
ディスクはC125やCT125なんかとは違って、前輪左側にマウント。これは、JA44でワイヤーの取り回しが左側だったからかな。
キャリパーもこぶりなものになってる。排気量や車両のキャラクターを考えるとベストサイズでしょ。制動力は実走してみないとわかんないけど、不満があるはずもないので正直あまり気にならない。
前後キャストホイール(チューブレス)
正直、ここが一番の注目ポイントですよね。Y字スポークのキャストホイールはC125のホイールによく似たデザイン。
ただ、C125では切削加工を強調したエッジーなイメージだけど、新型スーパーカブではもうすこしマイルドな印象。前輪はY字の足部分がやや長く、後輪ではやや短いのもC125同様。これについては、どっちもフロントディスクのリアドラムだからってこともあるかも。
で、キャストホイールなのでもちろんチューブレス。これでツーリングの時に予備チューブを持ってく必要もなくなるのね。
個人的に気になるのはバルブの角度かな。ちょうど隠れて見えないけど。チューブレスならI字でもL字でも交換可能になるのよね。
メーター内ギアポジションインジケーター&時計
ホイール&ディスクに目を奪われがちだけど、ギアポジションと時計の採用は革命的ですよ。
スーパーカブ乗りなら、ほとんどの人がギアポジションインジケーターのありがたみはわかるはず。
カスタムしてギアポジションインジケーターを装着することもできるけど、やっぱり最初から組み込まれてる方が良いに決まってる。
あと時計ね。これ、スーパーカブに限らずどころか、クルマでもバイクでも「あって嬉しい装備」のナンバーワンじゃないかな。いやちがうかも、「ないと寂しい装備」のナンバーワンかも。
時計って、社外品でも意外と選択肢少ないし、これまた最高ですよ。
JA44との見た目の違いは?
ホイール&ブレーキ以外の見た目についてはどうだろう。
まずは発表された新型。
で、これがJA44(従来型)。
ぱっと見、ホイールとエンジン以外にほとんど違いはない感じ。でもサイゼリアの間違い探しで鍛えた間違い探し力で頑張るよ。
で、必死に見比べてみたらいくつか微妙に違いがあった。
自分が気になったポイントは以下の通り。他にもあるかも。
- キャリアの色が黒になってる
- スロットルワイヤーの前方に、開口部とホース
- ブレーキレバー取り付け部の形状変更
- ミラー取り付け位置の変更
- ウィンカーベースの形状変更
- タンデムステップの形状変更
- キックを踏む部分にゴムが巻いてあるっぽい
- キックペダルの形状変更
- ブレーキペダルの形状変更
- サイドカバー右下方の形状変更
- エキパイがレッグシールドからはみ出してる
②については、ディスクブレーキ化してるから、ブレーキホースの取り回しだね、たぶん。ここから車体に入ってABSユニットを経由してキャリパーにつながってるはず。
③についても同じく、ブレーキレバーまわりが変更された影響で、開口部が拡大してるっぽい。
④のミラー位置もブレーキ変更の影響じゃないかな。ディスク化でブレーキにマスターシリンダーがつくので、ミラーの取り付け位置が変更されてると予想。
⑤はよくわからないけど、ウィンカーの付け根が伸びてる。なんでだろ。
⑥についてはタンデムステップのベース部分の幅も変わってるように見える。気のせいかな。
⑧⑨⑩⑪は、なんせエンジン変わってるからそれにともなうものかと。
中でも⑩はわかりにくいけど、ここね。
なにげにキャリアが黒なのが新鮮。JA44の限定モデルでスーパーカブ110ストリートってあったけど、それも黒キャリアだったはず。限定モデルで採用されてたものが標準になるのかも。わくわくするね。
重ねてみた。タイヤの雰囲気が違うのは、チューブレスタイヤになって、タイヤのハイトが低くなってるのかな。
モーターサイクルショーでは実車を展示
新型スーパーカブの実車は、大阪モーターサイクルショ-、東京モーターサイクルショー、名古屋モーターサイクルショーで展示されるよ。日程は以下の通り。
第38回大阪モーターサイクルショー
開催日:3月19日(土)、20日(日)、21日(月祝)
会場:インテックス大阪1,2,3号館
第49回東京モーターサイクルショー
開催日:3月25日(金)、26日(土)、27日(日)
会場:東京ビッグサイト
第1回名古屋モーターサイクルショー
開催日:4月8日(金)、9日(土)、10日(日)
会場:Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)
ちなみに、HONDAによるモーターサイクルショー特設ページでも情報公開されるらしい。
ただ、新型スーパーカブ110の情報や、360度ビューの解禁は3/19より。
一番最初に開催される大阪モーターサイクルショーの初日に情報公開ってことですね。
残念ながらモーターサイクルショーを見に行けない人にも、ニューモデル解禁を体験させてくれる粋な計らいですな。
筆者も名古屋モーターサイクルショーを見に行く予定なので、そこでまた実車を確認してくるよ。楽しみだなァ。
ところでクロスカブは?
さてスーパーカブ110が新型になるようですが、そうなると気になるのが、兄弟車であるクロスカブですよね。JA45で終了なのか、それとも新型がでるのか、これについては続報を待つしかなし。
なんて思いつつホンダのモーターサイクルショー特設ページをみてたら、あれれクロスカブあるじゃん。
360度回転画像を見ることが出来るVIRTUAL SHOW ROOMのページね。
詳細はわからないけど、スーパーカブ110同様のY字スポークキャストホイールだよね、これ。
つまりクロスカブも新型でるのね! いいね!
19日には詳細見れるはず、楽しみ-。
レポート:若林浩志