「50ccアメリカン」の選択肢が豊富だった70年代後半~80年代
個性派ゼロハンライダー向けチョッパースタイル
50ccクラスで見事なチョッパースタイルで生み出されたアメリカンタイプのスポーツバイクがマメタン。
676mmの低いシート高に、のけぞるほどのゆったりとしたライディングポジションを採用。新開発されたパワーリード方式の2サイクル50cc単気筒エンジンは5.5馬力。5速ミッションを組み合わせて、パワフルな走りを実現している。大きめのフューエルタンクの容量は5.5リットルで、長距離走行を可能にした。
一方、GN50Eはゆったりしたサイズの車体に7馬力とクラストップレベルの高出力エンジンを搭載。メッキパーツを多用した造りで質感も上級モデル並み。
スペシャルはアメリカンの称号
7馬力を発揮するGT50系の空冷2ストローク単気筒49ccエンジンを搭載。ゼロハンクラスとしては大柄な車体に、タンデムシート風のロングシート後部には小物入れを装備する。
写真はキャストホイールモデルだが、スポークホイール仕様もラインアップされた。兄弟車にRX80スペシャルがある。
LTDではないカワサキのアメリカン
カワサキのアメリカンと言えば、Z250LTDやZ400LTDなど「リミテッド」がキーワードだが、その名前を持たず、スタイルをアメリカンに仕上げたゼロハンがAV50だ。
チョッパーの段付きシートのようなデザインに、プルバックハンドル、スズキのマメタン同様フルサイズではないが、だからこそ、ポップな雰囲気を持つモデルとなった。
当時のホンダは50ccであってもとにかく本格メカを投入する
MBX50と同時期に発売されたアメリカンタイプのMCX50。スーパーシティカスタムと名付けられたこのモデルは、最先端の若者に響かせようとトライしたのか、「テクノ・フィーリングで新登場」という謎のキャッチコピーを持っている。
今見ると個性が際立つデザインのMCX50だったが、ホンダは1986年に王道のアメリカンスタイルを採用したジャズを発売し、戦略を変更していく。
まとめ:オートバイ編集部
この記事は月刊『オートバイ』2022年1月号特別付録「RIDE」に収録したものを再編集して掲載しています。