50年という時の流れを感じさせない現役感
ヘリテイジ&レジェンズとして初のリアルタイプ、そして同じく参加型のカスタムコンテストとして2021年9月20日にスポーツランドSUGOのインターナショナルレーシングコース・パドックで開いた“H&Lバイクビルドオフ”。当日参加でエントリー。来場者の皆さんに現地で投票いただいたカスタムコンテストだった。その中で見事にトップに輝いたのが、ここに紹介する“CRAZY MACH”(クレイジーマッハ)さんのカワサキ750SS。
内容を見ていくと、燃料タンクはもとより、サイドカバーやテールカウル、フロントフェンダーといった外装(これらはいずれもノーマル)はオールめっき仕上げ。角アルミに換装されたスイングアームや純正ドラムのリヤブレーキ、エンジンカバーにフロントフォークアウター、ヘッドライトステーといった部分もこれに合わせてポリッシュ。
ニッシンキャリパー&マスターシリンダーやディスクなどのフロントブレーキや、リヤのオーリンズショックという部分は現代パーツとなっているけれど、ゴールドカラーリムのホイールはハヤシキャスト、セパレートハンドルはトマゼリと、当時ならではのパーツも使われて750SSらしさをキープする。
「20年くらい前に作って、ほぼそのまま乗ってます」と当時、弊誌の前身時代にも取材したことも含め、クレイジーマッハさんは教えてくれたのだが、そう言われて掘り出した過去の取材資料でこの車両をほぼ同仕様で発見。チャンバーが変わった以外本当にそうだったということに改めて感心させられた。
まさにZ以前のカワサキ・フラッグシップとして50年以上。このように手が入ってからも20年以上、現役でいる姿に共感が持てる1台だった。
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Detailed Description 詳細説明
きれいなめっき仕上げの燃料タンク。燃料コックはピンゲルに換装。セパレートのハンドルはトマゼリ。WPステアリングダンパーも装備する。
ピストンリードバルブ・インライン3気筒の空冷2ストロークエンジンは好調を維持。オーヴァーレーシング製スライダーが唯一、今風の装備か。
赤の燃料ホースはあえてのアクセント。カバー類も磨かれたトリプルエンジンはキック一発始動、フレームも良好な状態に保たれる。
φ36mmフロントフォークはアウターチューブをバフ仕上げ。ブレーキャリパーはニッシン片押し2ピストンで、ホースはステンレスメッシュ化済み。
リヤショックは車両製作当時のオーリンズ、スイングアームはアルミ角型。ホイールはハヤシレーシング製キャストの19/18インチだ。
右2/左1のレイアウトを持つチャンバーもめっき仕上げ。リヤブレーキは純正ドラムのボディをポリッシュ。スペアプラグを携行するのは、マッハでは当時からのお約束。