現代の技術で造り上げた、Z1のDNAを受け継ぐロードスターと言えば、大ヒットモデルのZ900RS。そんなZ900RSに、ファイアーボールカラーに身を包んだZ50周年記念車が用意された。発売したての新車を試乗リポート!
文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:南 孝幸、赤松 孝

カワサキ「Z900RS 50th Anniversary」インプレ(宮崎敬一郎)

画像: Kawasaki Z900RS 50th Anniversary 総排気量:948cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 シート高:800mm 車両重量:217kg 発売日:2022年2月1日 税込価格:149万6000円

Kawasaki Z900RS 50th Anniversary

総排気量:948cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
シート高:800mm
車両重量:217kg

発売日:2022年2月1日
税込価格:149万6000円

しっとりとしなやかな乗り味は非常に魅力的

スタンダードとの違いは主に外装。Z1/Z2の初期型から2型辺りまでがまとっていた、深みのあるメタリック塗装をベースにした火の玉カラー外装、それに上級モデルのZ900RS SEと同じゴールドカラーの前後ホイールなどを装備している。

SEほどではないにしろ、昔憧れたカスタムZのような雰囲気を醸し出しているのがRSの魅力。かつての初期型Z1/Z2のオリジナル塗装の美しさに感激したライダーはたまらない哀愁を感じるかもしれない。

足回りや車体はスタンダードと同じ。今回はタイミングよくベースとなったZ900と同時に試乗できた。比べてみて改めて思ったが、RSはZ900とは明確に違う走りのキャラクターをアピールしている。

画像: ▲Z900 50th アニバーサリー

▲Z900 50th アニバーサリー

フレームはZ900の、主にねじれ剛性に関わるパートの補強が抜かれている。このおかげで、荒れ気味の路面をコーナリングしていても、全ての反応、衝撃の伝わり方が穏やかでしっとりしている。フロントフォークなどはZ900より上質な動きをするものを採用しているが、車体全体の落ち着きに「しっとり」が常についてくる。

スポーツライディングでの絶対的な速さは別にして、気楽に楽しめるのはRSの方だ。優れた接地感によって、より落ち着いた挙動で走り、さらにスロットルを開けさせてくれる。ただし、Z900ほどクイックには曲がらないのだが…。この車体だけでなく、低中域のトルクが太いエンジンも気楽だ。街中でより気楽な操作ができる。

画像: カワサキ「Z900RS 50th Anniversary」インプレ(宮崎敬一郎)

Z900RSは、Z900の外装を変えただけのバイクではない。レトロスポーツとして、常用域でより快適で従順になるよう、念入りに作り込まれている。50周年カラーだけでなく、走りも魅力だ。

カワサキ「Z900RS 50th Anniversary」ライディングポジション・足つき性

シート高:800mm
ライダーの身長・体重:176cm・68kg

画像1: カワサキ「Z900RS 50th Anniversary」ライディングポジション・足つき性

高めのハンドルによって上体はかなり起きた姿勢になり、下半身は自然にホールドが決まる、かつてのスーパーバイク的ライディングポジション。

画像2: カワサキ「Z900RS 50th Anniversary」ライディングポジション・足つき性

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