文:小松信夫/写真:松川 忍、南 孝幸
デイトナ
細かなパーツでZ900RSからプラスαの魅力を引き出す
東京モーターサイクルショー2022に展示されていた、デイトナ流に手が入れられたカスタムZ900RS。基本的にはオーソドックスなジャパニーズ・ネイキッドのエッセンスを凝縮したというべき、Z1風味をモダンにリファインしたフォルムを活かしつつ、その魅力を磨き上げプラスアルファの魅力を引き出すという方向。
ハンドルはバー位置の低いロードステアリング(Φ28.6汎用)に変更。ライムグリーンカラーのPREMIUM ZONE マスターシリンダータンクキャップΦ59や、PREMIUM ZONE バーエンドプラグ(スクラッチ 汎用)を装着してドレスアップ。
シートにはDAYTONA COZYシートが装着されている。長時間の走行でもクッション性を持続させ、疲労を蓄積させないことで定評のあるCOZYシートだが、オーソドックスでスポーティなZ900RSのネイキッドスタイルにも違和感なくマッチするデザイン。タンデムでの安心感を高められるアシストグリップも、シンプルで機能的な造りだ。
マフラーはSP忠男の定番スリップオンタイプ、上質な走りとスポーティな音質、そしてステンレス製の美しい仕上げが光るPOWERBOX MEGAPHONEが装着されている。
プロト
その名も「ブレンボスタイル」、ブレーキまわりを中心にグレードアップ
プロトが展示していたカスタムZ900RSは、その名も「ブレンボスタイル」。ブレンボ製のハイグレードなブレーキシステムパーツと、それらのパーツをさまざまな車種に自然にフィッティング可能にするプロトブレンボパーツを満載。タンクにブレンボロゴが入った専用カラーリングも異彩を放っていた。
フロントブレーキキャリパーは、ブレンボのHPラジアルキャリパーCNC GP4-RBに換装、HPディスクキットSupersportが組み合わせられてグレードアップ。参考出品扱いのステンレスキャリパーマウントボルトはプロトブレンボ。その他にオフセットカラーなど、ブレンボ製パーツの装着に欠かせない細々としたパーツをプロトブレンボはラインナップ。
フロントブレーキのマスターシリンダーは、ブレンボのHP RCSコルサコルタブレーキマスター ラジアルφ19。RCSコルサコルタ用のミラーホール付ハンドルバークランプもブレンボ製。S50スモークタンクがセットになったオイルタンクステーセットはプロトブレンボのパーツ。ハンドルはEFFEX のイージーフィットバープラスで、EFFEXのスイッチ一体型グリップヒーターも装着されている。ミラーはLSLのクラブマンブラック。
スポーティなスタイルを引き締めるマフラーは、エキパイからサイレンサーまで、美しく仕上げられたノジマのDLCチタン手曲げフルエキゾーストGT DLC チタンサイレンサー。ラジエター前面のコアガードもノジマ製だ。
ヨシムラ
ヨシムラの伝統を現代的なクオリティで再現
オリジナルのZ1時代からZシリーズと深く関わってきたヨシムラも、今回Z900RSをベースとした最新仕様のカスタムマシンを展示していた。往年のAMAスーパーバイクレースを戦ったヨシムラZを彷彿させる、男っぽくもレーシーなスタイルを再現しながら、現代的でハイグレードなクオリティで仕上げられている。Z900RS/カフェをベースに、このスタイルを再現するパーツをセットにした、ヨシムラ・ヘリテイジキットAMAエディションも販売されている。
ヨシムラでZといえば、往年のシンプルなスタイルの集合マフラーは欠かせない。今回ヨシムラZ900RSに装着されていたのは、機械曲げチタンストレートサイクロン。名前の通りチタン製だが、見た目は往年の集合管スタイルで、カラーもマットブラック仕上げ。しかし、ヨシムラのプレートには焼け色を活かしたチタン製のものを装着。
サイドカバーや前後フェンダーなどに精悍な雰囲気のカーボン製パーツもラインナップ。ステップも高精度な造りのヨシムラのX-TREDキットを装着する。エンジンケースガードキット、フレームキャップといった細かなパーツも高品質な造りで、赤いアルマイト仕上げで統一している。
YOSHIMURA R&Dロゴが印象的な、クラシカルなグラフィックの燃料タンク。これはヨシムラ・ヘリテイジキットAMAエディションに付属するものだ。
文:小松信夫/写真:松川 忍、南 孝幸