今やロングツーリングバイクのカテゴリーと言えばすぐにアドベンチャーが頭に浮かぶ。けれど、かつてロングツーリングバイクといえば大排気量ヨンパツ、と相場が決まっていたのだ。恐竜は、絶滅するのか。大艦巨砲は、健在なのか。
文:中村浩史/写真:松川 忍

ヤマハ「FJR1300AS」実測燃費・航続可能距離

画像: ヤマハ「FJR1300AS」実測燃費・航続可能距離

FJR1300ASの燃料タンクは大容量25L。レギュラーガソリン指定。

今回は高速道路を約1000km、一般道を約400km走って、燃費の最高記録は高速道路のみ時の約25km/L。

高速道路メインで平均22km/L、一般道メインで平均17km/L。高速道路なら1タンクで最高500km越えの走行も可能だ。

ヤマハ「FJR1300AS」ライディングポジション・足つき性

シート高:805mm(ローポジション)
ライダーの身長・体重:178cm・80kg

画像1: ヤマハ「FJR1300AS」ライディングポジション・足つき性

両足が不安なく接地するレベルで、ハイシートではこれが足裏半分ほどの接地になる。ローシートでもひざの曲がりがキツい印象はなく、シートクッション厚も快適だった。

画像2: ヤマハ「FJR1300AS」ライディングポジション・足つき性

ヤマハ「FJR1300AS」各部装備・ディテール解説

画像: 灯火類をすべてLED化しているためか、スタイリングも古さを感じさせないFJR。複雑な面構成のカウル構成やパネルのペイント仕上げ、メタルパーツの組み合わせなど、高級感あるつくりとなっている。

灯火類をすべてLED化しているためか、スタイリングも古さを感じさせないFJR。複雑な面構成のカウル構成やパネルのペイント仕上げ、メタルパーツの組み合わせなど、高級感あるつくりとなっている。

画像: 2003年にABS車が追加され、2006年から標準装備に。前後17インチタイヤはブリヂストンBT023で、フロントホイールトラベルは135mm。右キャリパーはリアブレーキ連動。

2003年にABS車が追加され、2006年から標準装備に。前後17インチタイヤはブリヂストンBT023で、フロントホイールトラベルは135mm。右キャリパーはリアブレーキ連動。

画像: ハンドシフトのASにもチェンジペダルあり。6速ミッションはボトムニュートラルで、ミッションを操作するレバーではなく、電気式スイッチとしてのチェンジペダル。

ハンドシフトのASにもチェンジペダルあり。6速ミッションはボトムニュートラルで、ミッションを操作するレバーではなく、電気式スイッチとしてのチェンジペダル。

画像: ファイナルドライブはシャフト。ヨーロッパではシャフトこそツーリングバイク、という信仰も根強い。ギア比の変更こそできないが、シャフトのクセなどまるでなし。

ファイナルドライブはシャフト。ヨーロッパではシャフトこそツーリングバイク、という信仰も根強い。ギア比の変更こそできないが、シャフトのクセなどまるでなし。

画像: 2016年モデルからすべての灯火類をLED化。ASにはヘッドライト上にコーナリングランプが装備され、イン側の補助ランプが、バンク角が浅いと1つ、最大3つ点灯する。

2016年モデルからすべての灯火類をLED化。ASにはヘッドライト上にコーナリングランプが装備され、イン側の補助ランプが、バンク角が浅いと1つ、最大3つ点灯する。

画像: フューエルタンクは大容量25L。レギュラーガソリン指定。

フューエルタンクは大容量25L。レギュラーガソリン指定。

画像: シート下の取り付けシートベース位置を変えることでライダー側シートは805/825mmの2段階に調節可能。純正アクセサリーで前後ともコンフォートシートも用意される。

シート下の取り付けシートベース位置を変えることでライダー側シートは805/825mmの2段階に調節可能。純正アクセサリーで前後ともコンフォートシートも用意される。

画像: ASのハンドシフトスイッチは左ハンドル部に。人差し指(写真上)で操作しているのがシフトアップ、親指で操作(右の写真)しているのがシフトダウン。

ASのハンドシフトスイッチは左ハンドル部に。人差し指(写真上)で操作しているのがシフトアップ、親指で操作(右の写真)しているのがシフトダウン。

画像: 左スイッチはウィンカー、ホーンやクルーズコントロールスイッチ、メニュースイッチがコンパクトに集中しているため、長時間乗っていると操作ミスも時々あった。

左スイッチはウィンカー、ホーンやクルーズコントロールスイッチ、メニュースイッチがコンパクトに集中しているため、長時間乗っていると操作ミスも時々あった。

のインフォメーションツール

メーターまわり

画像: 左からアナログタコ、デジタルスピード、マルチファンクション表示が並ぶ。右ワクのマルチファンクションメーターにはオド&ツイントリップ、残ガス走行距離や走行経過時間、気温や水温、瞬間&平均燃費を表示する。

左からアナログタコ、デジタルスピード、マルチファンクション表示が並ぶ。右ワクのマルチファンクションメーターにはオド&ツイントリップ、残ガス走行距離や走行経過時間、気温や水温、瞬間&平均燃費を表示する。

左右スイッチ・操作系

画像: ハンドルスイッチは右にセル&キル、パワーモード切り替え。

ハンドルスイッチは右にセル&キル、パワーモード切り替え。

画像: 左はメニュースイッチに上下セレクトスイッチ、ストップモード、クルーズコントロール、ホーン、ウィンカー、ヘッドライト上下&パッシング、ハンドシフトレバー。メニューボタンでスクリーン高、グリップヒーター、電子制御サス調整が可能。

左はメニュースイッチに上下セレクトスイッチ、ストップモード、クルーズコントロール、ホーン、ウィンカー、ヘッドライト上下&パッシング、ハンドシフトレバー。メニューボタンでスクリーン高、グリップヒーター、電子制御サス調整が可能。

のコンフォートツール

カウリングベント

画像: カウリングベントはクイックファスナー留めで20mm動き、カウル内をより多く通気させることが可能。

カウリングベントはクイックファスナー留めで20mm動き、カウル内をより多く通気させることが可能。

シートハイト調整

画像: シートハイトはシート取り付けプレート高さを変えることでシート高を20mm変えられ、足つきと下半身の快適性を両立。

シートハイトはシート取り付けプレート高さを変えることでシート高を20mm変えられ、足つきと下半身の快適性を両立。

スクリーン

画像: スクリーンは電動スイッチで上下130mm、無段階に調整できる。特にスクリーン高の電動可変システムは優秀で、走行中よく操作していた。

スクリーンは電動スイッチで上下130mm、無段階に調整できる。特にスクリーン高の電動可変システムは優秀で、走行中よく操作していた。

ヤマハ「FJR1300A」「FJR1300AS」主なスペック・価格

全長×全幅×全高2230×750×1325mm
ホイールベース1545mm
シート高805/825mm
変速機形式6速リターン
キャスター角26°
トレール109mm
車両重量289kg(A)/296kg(AS)
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量1297cc
ボア×ストローク79×66.2mm
圧縮比10.8
最高出力147PS/8000rpm
最大トルク14.1kgf・m/7000rpm
燃料タンク容量25L
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17・180/55ZR17
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・ディスク
メーカー希望小売価格(消費税10%込)154万円(A)/187万円(AS)

文:中村浩史/写真:松川 忍

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