極上コンディションを活かすテールキットで大変身

「LTDって、エンジンを開けてみるとかなりコンディションの良いものが多い。アメリカでもハイウェイを流して走るような人が多かったんでしょうね。Zみたいな古いバイクではやっぱりエンジンの状態がキモですから、すごく魅力的なベースです」

数々のZ、数々のエンジンを手がけてきたパワービルダー・針替さんは言う。もちろんLTDそのままでもいいが、価格がまだ他のZシリーズよりも安いという点などを生かして、スマートなZスタイルを作って楽しみたいという向きも多いはずだ。角タンク仕様はなおさらの感もある。

画像: 極上コンディションを活かすテールキットで大変身

ただ、KZ900LTDを含む丸タンクZと、Z1000Mk.llなど角タンクZでは、シートヒンジの取り付け位置が異なっていて、単純な付け替えはできない。そこで針替さんはシートとテールカウルをMk.llスタイルにするコンバージョンキットを製作。これはそのキット軸にして10年ほど前に製作した車両だが、違和感なし。

「あとはドレミコレクションさんのタンクを付ければMk.ll仕様にもできますし、モリワキモンスター仕様にもできる。足まわりは、最初はZ系の純正で組めばここでも全体のコストは抑えられます。あんまり構わずゲタ代わりに乗れますし、やろうと思えば、あとからボルトオン感覚であちこちグレードアップできる。やっぱり街乗りはこういうのがいいんじゃないかと思うんですよ」と針替さん。ガンガンに乗って楽しむベースにも良さそうだ。

なお、このコンバージョンキットは今も製作しているとのこと。いいベースのZとしてLTDを捉えるなら、この手法は参考にしたい。

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メーターはノーマルだがLTDのノーマルがZと同じなのでZ同様に仕立てればいい。低めのハンドルバーもパワービルダー製が装着される。

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ベースはKZ900LTD。パワービルダー製テールコンバージョンキットに合わせてシートやテールカウル、燃料タンクもMk.ll仕様に変更する。

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パワービルダー製Mk.Ⅱテールコンバージョンキットを装着した上でシートを開いた状態。純正ヒンジを流用しつつ、Mk.Ⅱスタイルのシート、テールカウルが装着できる。全体写真含め、どこから見てもZ1000Mk.llに見えるという外観はキットを元に作り込めるのだ。

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エンジンはワイセコφ75mmピストンで903→1015cc化してバンスアンドハインズ製ST-1カムを組んでいる。ほかのパートはフルオーバーホール&ファインチューンされる。キャブレターはCRφ33mm、排気はパワービルダーオリジナルの4-1スチールメガホンを装着する。

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7本スポークキャストのホイールはZ1-R純正ぜ前後とも2.15-18サイズ。スイングアームは下側にパイプ補強を追加している。

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リヤショックはカワサキ車流用。なおフロントフォークはモリワキKYB+同店製スプリング、ステムもZ650でオフセットを60→50mmとした。

取材協力:パワービルダー

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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