【レビュー】スズキ「Vストローム250」通勤インプレ（2022年）｜1週間街乗りをしてみて分かった燃費や使い勝手をレポート

2022-07-27

西野鉄兵 @ webオートバイ

250ccアドベンチャーの顔ともいえる、スズキ・Vストローム250。2017年7月の発売直後から大ヒットし、250ccの旅バイクとして変わることなく老若男女に支持されている。今回はほぼ街乗りオンリー、通勤バイクとしても使えるのか試してみた！
文・写真：西野鉄兵

スズキ「Vストローム250 ABS」の街乗りで分かったあれこれ

今回は片道7kmの自宅と編集部の往復を中心に、都心部をちょこちょこ走っただけで走行距離は177km。給油量は7.4L。実測燃費は23.9km/Lだった。この数値は過去にテストしたときよりもだいぶ悪く、非常に申し訳ない。

燃費が伸びなかった理由は、信号待ちがとにかく多い通勤路であることと、かなりぶん回してしまったことが挙げられる。久しぶりに会う親しい友人との飲み会かのように、はっちゃけて楽しんでしまった。

Vストローム250の燃料タンク容量は、17L。不本意な燃費23.8km/Lでも×17Lで、航続可能距離は計算上404kmとなる。油種はレギュラー。

▶▶▶下の記事の実測燃費もぜひ参考に！

シート高は800mm。私は身長175cm・体重70kg。脚太め、短め。でも両足かかとまで接地。

正確にはブーツのかかとあたりは触れている程度で、圧はかかっていない。跨った状態での取り回しはつま先が充分に踏ん張れるので可能。降りて取り回すのもラクチン。

足つきはいいのだけど、燃料タンクの位置が高く、重心は高めだ。そのため跨った状態で両手を離してスマホに触ったりするのは、けっこう不安だった。

エンジンは、水冷4ストSOHC2バルブ並列2気筒、排気量248cc。最高出力は18kw（24PS）/8000rpm。最大トルクは22N・m（2.2kgf・m）/6500rpm。

スペックは250ccとしては並みなのだが、Vストローム250で走っていてパワー不足を感じたことは不思議とない。荷物を満載にしていても「一生懸命走ってくれるなあ」と思うばかり。

ミッションは6速。1速ずつの対応範囲の広さが印象的で、6速50km/hのときもあれば2速のまま50km/h巡航しているときもあった。

排気音は軽めで、威圧感も少なめ。もっと図太い音が好きな人も多そう。私は通勤時に朝晩住宅地を走らなければならないので、ありがたかった。

前後ディスクブレーキを搭載。現在はABS仕様車のみ生産されている。制動力は、加速力に対して不安ない適度なものだと感じた。今回はいつもの通勤路で、いつもよりも軽快な走りをしていた気がするが、危ないと感じることは一度もなかった。

タコメーターも備わる液晶メーター。時計とギアポジションは常時表示。トリップはA/Bあり、それぞれ平均燃費を表示できるのも嬉しい。

メーターの左側には電源ソケットも標準装備されている。シガーソケットタイプなので、USBの変換アダプタを使うと便利。スマホホルダーを装着しやすいバーハンドルとも好相性。

積載に関しては悩むこと一切なし。リアキャリアは標準装備。しかもリアシートにもバイク用のバッグは積みやすい。

サイドケースを装着するための機構がはじめから備わっていて、この穴がバイク用バッグの取り付けベルトやロックストラップを留めるのにも役立つ。

カスタム不要で充分キャンプツーリングの装備も積めるけれど、オプションのサイドケースやトップケースを積んだスタイルもいい感じ。

標準装備のギア感あふれるパーツ群

スクリーン、ナックルガード、スキッドプレートが標準装備されている。スクリーンとナックルガードは、効果をしっかりと体感できるもので、とくに寒い時期や雨の日にはありがたい。

ヘッドライトのカバー形状や、メーターカバー、Vストロームのアイデンティティともいえるクチバシなど、随所にアウトドアギアのテイストを醸す。

1週間のVスト生活のなかで、自宅の駐輪場に停めてある姿を見るのが好きだった。Vストローム250が手元にあるというだけで、なんだかワクワクするのだ。

文・写真：西野鉄兵