2021年のモデルチェンジで、ライドバイワイヤやアンチホッピングクラッチを採用、ヘッドライトもLED化されるなど、各部がアップデートされて完成度をアップ。
文:濱矢文夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行
BMW「G310GS」各部装備・ディテール解説
スタイリング
G310Rをベースに独特なスタイリング、快適なポジション設定、安定性重視のフロント19インチホイールなど、GS的なエッセンスを取り入れて、バランスの良い軽量アドベンチャーツアラーに変身させている。2021年のモデルチェンジで、ライドバイワイヤやアンチホッピングクラッチを採用、ヘッドライトもLED化されるなど、各部がアップデートされて完成度をアップ。
エンジン
G310Rと共通の312cc水冷単気筒エンジン。シリンダーを後傾させ、前方吸気、後方排気というユニークなレイアウトのDOHC4バルブヘッドを組み合わせることで、ストレート吸気、マスの集中化、前後重量配分の適性化を実現。現行モデルではライドバイワイヤとアンチホッピングクラッチが装備されている。
フロント足まわり
フロントホイールはキャストで、アドベンチャーらしく安定性の高い19インチ径を採用。足回りは倒立フロントフォークにブレーキはΦ300mmローターにバイブレ製の4ポットラジアルマウントキャリパーという充実した造りだ。
マフラー・リアブレーキ
リアブレーキもバイブレ製でΦ240mmローターに2ポットキャリパーを組み合わせる。大きく跳ねあげられたサイレンサーがアドベンチャーらしい。
リアサスペンション・リアタイヤ
スイングアームを長くすることで、ロングツーリングに適したGSらしい高い路面追従性や快適さを実現している。リアサスペンションはリンクレスのモノショックで、プリロード調整機能付き。リアホイール径は17インチ。
ヘッドライト・スクリーン
コンパクトで軽快な雰囲気だが効果的なスクリーンや、フロントマスク一体のフェンダー風ノーズなど、GSらしい機能美を感じさせるデザインが魅力。現行モデルではヘッドライトと前後のウインカーもLED化されている。
メーター
シンプルで見やすいデザインの液晶デジタルメーター。デジタル表示の速度計、バーグラフ表示の回転計、距離計に加えて、燃料計やギアポジションインジケーター、時計なども表示する。
燃料タンク・燃費・航続可能距離
燃料タンクの容量は11.5L。WMTCモード燃費で航続距離を計算すると、およそ350kmということになる。
シート
シートは前後一体型デザインで、前端部を絞り込んだ形状として足着き性にも配慮。グラブバーを兼ねているリアキャリアは、トップケース装着のためのベースにもなるため、がっちりとした構造となっている。
テールランプ・ウインカー
コンパクトデザインのLEDテールランプに加え、現行モデルではウインカーもLED化されて一層シンプルで機能的な造りとなった。
BMW「G310GS」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2190×880×1250mm |
ホイールベース | 1420mm |
シート高 | 835mm |
車両重量 | 175kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 312cc |
ボア×ストローク | 80×62.1mm |
圧縮比 | 10.9 |
最高出力 | 25kW(34PS)/9250rpm |
最大トルク | 28N・m/7250rpm |
燃料タンク容量 | 11.5L |
変速機形式 | 6速リターン |
ステアリングヘッド角 | 63.3° |
トレール量 | 98mm |
タイヤサイズ(前・後) | 110/80R19・150/70R17 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ300mmシングルディスク・Φ240mmシングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 75万3000円~(消費税10%込) |
文:濱矢文夫、アドベンチャーズ編集部/写真:柴田直行