文:中村浩史/写真:折原弘之
スズキ「GSX-S750」各部装備・ディテール解説
スタイリング
2017年3月から国内発売されたGSX-S750。1000ccの兄弟車として車名を統一したモデルチェンジで、基本設計は踏襲したまま、ホイール、ブレーキ、電子制御などをバージョンアップ。スタイリングもイメージを残しつつ全面的に見直され、アンダーカウルが追加されるなど、洗練されてスタイリッシュになった。
エンジン
GSX-R750のものをベースとした水冷並列4気筒エンジン。エンジン制御をアップデート、低回転時の回転のドロップを補正するローRPMアシストや、3段階+OFFのトラクションコントロールを追加している。
マフラー
以前の規制よりもやや音量が緩和されたユーロ4対応マフラーは、静かすぎない重低音で、官能の4気筒サウンドを聞かせてくれる。スチール製のスイングアーム、チェーン引きもGSX-S750専用品だ。
フロントフォーク
Φ41mmの倒立フォークはプリロード調整が可能。フォークトップのアジャスターで6段階の調整可能。ホイールのリムステッカーはこの車体色のみに標準で装備される。
リアサスペンション
リンク式リアサスもプリロードのみを調整可能。フックレンチで7段階に調整でき、工場出荷時の「3段階目」は、かなり動きがソフトで乗り心地がよく感じられた。
フロントブレーキ・タイヤ
GSR750からはペタルディスクとなり、対向4ピストンキャリパーをラジアルマウント。ホイールデザインも変更されたが、純正タイヤは登場時の最新タイヤ、ブリヂストンバトラックススポーツS21。
ヘッドライト
ヘッドライトはビースト系のツリ目デザイン。ライト両端下のポジションランプは牙をイメージ。ブレーキランプのみLEDで、ヘッドライト&ウィンカーは通常のバルブタイプ。GSRと比べてスタイリッシュに。
メーター
時計、ギアポジション表示つきのデジタルメーター。下部表示は左にオド&ツイントリップ、右に燃料計、その上に瞬間&平均燃費、残ガス走行可能距離を表示する。大きさ、色合いとも視認性の高いシンプルなメーターだ。
燃料タンク・実測燃費
前部にシュラウドを持つフューエルタンクは、GSRの17.5Lから減少しての16L容量。ガソリンはハイオク、今回の試乗での実測燃費は20〜24km/Lといったところだった。残り2Lで燃料ランプが点滅する。
スズキ「GSX-S750」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2125×785×1055mm |
ホイールベース | 1455mm |
最低地上高 | 135mm |
シート高 | 820mm |
車両重量 | 212kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 |
総排気量 | 749cc |
ボア×ストローク | 72.0×46.0mm |
圧縮比 | 12.3 |
最高出力 | 83kW(112PS)/10500rpm |
最大トルク | 80N・m(8.2kgf・m)/9000rpm |
燃料タンク容量 | 16L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 25° |
トレール量 | 100mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C(58W)・180/55ZR17M/C(73W) |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 98万7800円(消費税10%込) |
文:中村浩史/写真:折原弘之