車検はあるけれど普通自動二輪免許で運転できるこのクラスのバイクはいまも昔も人気だ。現在では海外市場をメインターゲットとした300cc~350ccの排気量帯のモデルも増えてきている。月刊『オートバイ』&webオートバイで投票を募った「ジャパン・バイク・オブ・ザ・イヤー 2022」(400クラス)の結果をお伝えする。
まとめ:オートバイ編集部

第3位

ホンダ「GB350」

画像: Honda GB350 総排気量:348cc エンジン形式:空冷4ストOHC単気筒 シート高:800mm 車両重量:180kg 税込価格:55万円

Honda GB350

総排気量:348cc
エンジン形式:空冷4ストOHC単気筒
シート高:800mm
車両重量:180kg

税込価格:55万円

最新テクノロジーがもたらす快適な走り

空冷シングルの代名詞的存在だったSR400がファイナルを迎える中、入れ替わるように2021年登場、話題となったのがGB350。400クラスでの順位は2021年から2年続けての3位となった。

ルックスこそレトロで重厚な雰囲気で、オートバイらしさ満点だが、中身は現代的な技術の塊。空冷でシングルカム2バルブの単気筒エンジンも最新スペックで、力強くフレキシブルな特性と優れた燃費性能、クリーンな環境性能を備え、振動を抑えるバランサーまで装備。トルクコントロールやABSも備えていて乗り味も洗練されたもの。まさに新時代のレトロスポーツと言えるだろう。

画像: GB350の空冷シングルは、古典的なエンジンらしい機能美を追求。不快な振動を打ち消すバランサーで、心地よいフィーリングも実現した。

GB350の空冷シングルは、古典的なエンジンらしい機能美を追求。不快な振動を打ち消すバランサーで、心地よいフィーリングも実現した。

画像: 120mmのストローク量を確保したインナーチューブ径Φ41mmの正立フロントフォーク。前後ディスクブレーキは専用セッティングのABS仕様。

120mmのストローク量を確保したインナーチューブ径Φ41mmの正立フロントフォーク。前後ディスクブレーキは専用セッティングのABS仕様。

画像: リアのツインショックもストローク量は120mmを確保、応答性にすぐれたセッティングで快適な乗り心地を実現している。

リアのツインショックもストローク量は120mmを確保、応答性にすぐれたセッティングで快適な乗り心地を実現している。

画像: コンパクトなシングルメーターは、アナログ表示の速度計の盤面に、ギアポジションや時刻を表示する小型の液晶パネルを組み合わせている。

コンパクトなシングルメーターは、アナログ表示の速度計の盤面に、ギアポジションや時刻を表示する小型の液晶パネルを組み合わせている。

主なスペック・価格

全長×全幅×全高2180×800×1105mm
ホイールベース1440mm
最低地上高166mm
シート高800mm
車両重量180kg
エンジン形式空冷4ストOHC単気筒
総排気量348cc
ボア×ストローク70.0×90.5mm
圧縮比9.5
最高出力15kW(20PS)/5500rpm
最大トルク29N・m(3.0kgf・m)/3000rpm
燃料タンク容量15L
変速機形式5速リターン
キャスター角27゜30′
トレール量120mm
タイヤサイズ(前・後)100/90-19M/C 57H・130/70-18M/C 63H
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格55万円(消費税10%込)

第2位

ヤマハ「SR400 ファイナルエディション」

画像: YAMAHA SR400 Final Edition 総排気量:399cc エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒 シート高:790mm 車両重量:175kg 税込価格:60万5000円

YAMAHA SR400 Final Edition

総排気量:399cc
エンジン形式:空冷4ストOHC2バルブ単気筒
シート高:790mm
車両重量:175kg

税込価格:60万5000円

1970年代から続いてきたリアル・ビンテージ

ジャパン・バイク・オブ・ザ・イヤー2022の400クラスで2位となったのは、長い歴史の最後を飾るSR400ファイナルエディション。2年連続での2位となった。1978年のデビューからほぼ姿もメカニズムも同じという、リアルな「ビンテージ」モデルだ。

ビンテージスタイルのクラシカルな佇まい、各部パーツの美しい仕上げ、キックスタートのみのシンプルなメカニズム、豊富なパーツが揃うカスタムの自由度の高さなど、幅広い魅力を備えているが、その人気の源は、単気筒エンジンらしい歯切れ良い鼓動感を感じられる、個性的だが扱いやすい乗り味。2位獲得は、代わりのない魅力が改めて評価されているということだ。

画像: クラシカルで機能美を感じさせる空冷単気筒エンジン。FI化はされたがシングルカム2バルブという中身は1978年の初代SRと基本的に同じ。

クラシカルで機能美を感じさせる空冷単気筒エンジン。FI化はされたがシングルカム2バルブという中身は1978年の初代SRと基本的に同じ。

画像: ワイヤースポークホイールは前後18インチ径。ブーツ付の正立フロントフォークにシングルディスクブレーキを装着している。

ワイヤースポークホイールは前後18インチ径。ブーツ付の正立フロントフォークにシングルディスクブレーキを装着している。

画像: リアサスペンションはもちろんツインショック配置。リアサスユニットやチェーンカバーなど、各部にメッキパーツを多様している。

リアサスペンションはもちろんツインショック配置。リアサスユニットやチェーンカバーなど、各部にメッキパーツを多様している。

画像: 右に回転計、左に速度計を配置する古典的なアナログ2連メーター。補助液晶などを備えない、純粋なアナログ表示のメーター。

右に回転計、左に速度計を配置する古典的なアナログ2連メーター。補助液晶などを備えない、純粋なアナログ表示のメーター。

主なスペック・価格

全長×全幅×全高2085×750×1100mm
ホイールベース1410mm
最低地上高130mm
シート高790mm
車両重量175kg
エンジン形式空冷4ストSOHC2バルブ単気筒
総排気量399cc
ボア×ストローク87.0×67.2mm
圧縮比8.5
最高出力18kW(24PS)/6500rpm
最大トルク28N・m(2.9kgf・m)/3000rpm
燃料タンク容量12L
変速機形式5速リターン
キャスター角27°40′
トレール量111mm
タイヤサイズ(前・後)90/100-18M/C 54S・110/90-18M/C 61S
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・ドラムブレーキ
メーカー希望小売価格60万5000円(消費税10%込)

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