文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海
ウインズジャパン「フォグウイン マックス エー・ピー・アール」テスト&レポート
圧倒的な防曇性と耐久性を両立
シールドの曇り(結露)は空気中に含まれている水蒸気が冷える際に微細な水滴になってシールド内側に附着することで発生する。シールド外側と内側の温度差と水蒸気量が大きいほど発生しやすい現象だ。
対策として一般的なのが曇り止めケミカルの塗布。シールド内側に親水性の皮膜を作り、水蒸気が水滴化する前に取り込んで曇りを防ぐ。手軽だが取り込める量に限界があり、徐々に視界が滲んでくるのが弱点。
そこで注目されているのがシールド内側にもう一枚シールド状のシートを追加する方法。住宅用窓のペア(二重)ガラスと同じく空気層を作ってシールド外側と内側の温度差を減らし、結露を防ぐ仕組み。
この「フォグウイン・マックスA.P.R」は、コーティングを施したレンズをシールド内側に貼るタイプの新製品。同社従来品より20%アップという世界トップクラスの防曇(ぼうどん)性能を実現している。
装着はシールド内側を脱脂してレンズを貼り付けるだけ。貼り直しも効くから好みの位置に合わせられる。
装着後しても視界の歪みはなく、透明度も高いので違和感なし。テスト日は外気温25℃で曇りが出にくい状況だったが、息を吹きかけると効果は一目瞭然。曇り止めケミカルのように効果が薄れることがないから、通勤通学などで日常的に使う人には絶対にお勧めする。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
フルフェイス用とオープンフェイス用の2種類があるが、アライのVZやSHOEIのJフォースなどの、上下に長いシールドも完全にカバーできる大型のサイズやライトスモークタイプもあると嬉しい。
文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海