ヘルメットのシールドは曇ってしまうもの……という考え方は今は昔のこと。曇り止めの対策方法はさまざまある。この記事ではヘルメットメーカー・ウインズが販売している「フォグウイン マックス A.P.R」を紹介する。
文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海

ウインズジャパン「フォグウイン マックス エー・ピー・アール」テスト&レポート

画像: WINS FOGWIN MAX A.P.R 税込価格:3,850円 サイズは「スタンダード」と「ラージ」の2種類。WINSのWEBサイトに実物大の型紙とヘルメット別の適合表があるので購入前にチェックを。 www.wins-japan.com

WINS FOGWIN MAX A.P.R

税込価格:3,850円 
サイズは「スタンダード」と「ラージ」の2種類。WINSのWEBサイトに実物大の型紙とヘルメット別の適合表があるので購入前にチェックを。

www.wins-japan.com

圧倒的な防曇性と耐久性を両立

シールドの曇り(結露)は空気中に含まれている水蒸気が冷える際に微細な水滴になってシールド内側に附着することで発生する。シールド外側と内側の温度差と水蒸気量が大きいほど発生しやすい現象だ。

対策として一般的なのが曇り止めケミカルの塗布。シールド内側に親水性の皮膜を作り、水蒸気が水滴化する前に取り込んで曇りを防ぐ。手軽だが取り込める量に限界があり、徐々に視界が滲んでくるのが弱点。

そこで注目されているのがシールド内側にもう一枚シールド状のシートを追加する方法。住宅用窓のペア(二重)ガラスと同じく空気層を作ってシールド外側と内側の温度差を減らし、結露を防ぐ仕組み。

この「フォグウイン・マックスA.P.R」は、コーティングを施したレンズをシールド内側に貼るタイプの新製品。同社従来品より20%アップという世界トップクラスの防曇(ぼうどん)性能を実現している。

装着はシールド内側を脱脂してレンズを貼り付けるだけ。貼り直しも効くから好みの位置に合わせられる。

装着後しても視界の歪みはなく、透明度も高いので違和感なし。テスト日は外気温25℃で曇りが出にくい状況だったが、息を吹きかけると効果は一目瞭然。曇り止めケミカルのように効果が薄れることがないから、通勤通学などで日常的に使う人には絶対にお勧めする。

本来はシールド下端に貼る製品だが、効果が判りやすいよう上側に貼って撮影。10回以上息を吹きかけてもレンズ面は一切曇らなかった。

画像: レンズの素材はシールドと同じポリカーボネート製で傷や熱変形に強い。特殊なゲル状粘着剤の採用で密着性が高く、貼り直しも可能だ。

レンズの素材はシールドと同じポリカーボネート製で傷や熱変形に強い。特殊なゲル状粘着剤の採用で密着性が高く、貼り直しも可能だ。

画像: シールドを洗って内側の油分と汚れを落とし、完全に乾かしてからレンズを貼り付ける。最後に保護フィルムを剥がすことを忘れないように。

シールドを洗って内側の油分と汚れを落とし、完全に乾かしてからレンズを貼り付ける。最後に保護フィルムを剥がすことを忘れないように。

画像: ヘルメットの曇り止めシート、ウインズ「フォグウイン マックス A.P.R」をレビュー|日常的にバイクを使う人には特におすすめ

テスター太田安治の欲張りリクエスト

フルフェイス用とオープンフェイス用の2種類があるが、アライのVZやSHOEIのJフォースなどの、上下に長いシールドも完全にカバーできる大型のサイズやライトスモークタイプもあると嬉しい。

文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海

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