文:中村浩史/写真:島村栄二
BMW「G310GS」ライディングポジション・足つき性
シート高:835mm
ライダーの身長・体重:178cm・80kg

400ccクラスとしては大柄の車体は、ホンダ400Xのような車格で、シート高は835mmとアフリカツイン1100に近い。車重が164kgと軽いため、取り回しは250ccクラスという感じだ。

BMW「G310GS」各部装備・ディテール解説

2017年に普通二輪免許で乗れるBMWとして、313ccの排気量で登場したG310Rの兄弟モデルがG310GS。エンジン、フレームを共通として、フロントタイヤを17→19インチとするなどひと回り大きなサイズのモデルとしている。

フロントホイール側にエキパイのない前方吸気、後方排気レイアウトの水冷単気筒。

エンジンを前方に搭載しても、エキパイがフロントホイールに干渉せず、フロント荷重を稼げる。

G310Rと共通のマフラーは、低音が効く排気サウンドとなっている。スイングアームピボットのプレートには「GS」の文字があるが、オフロードブーツで乗る時には、このプレートが傷防止になるのだ。

ホイールはG310Rが前後17インチ、G310GSは前19/後17インチ。ブレーキはΦ300mmローターにバイブレ製4ピストンキャリパー。
Φ41mm倒立フロントフォークはG310Rがホイールトラベル140mmなのに対し、G310GSは180mmを確保。キャスター&トレールもGS専用設定値だ。

ホイールベースの中でもスイングアーム長が占める割合が長い車体レイアウト。リアサスはプリロード調整つきで、前方吸気/後方排気のため、リアサスボディ前方にエキパイが見えるのがG310の特徴だ。

G310Rをベースに専用にデザインされたヘッドライト一体式のカウルデザイン。現行モデルではヘッド&テールライト、ウインカーにLEDが採用された。310ccといえど、やはりGSシリーズのイメージを踏襲。

ギアポジション表示付きのデジタルメーター。タコメーターはバーグラフ式で、オド&ツイントリップ、油温と残ガス走行可能距離計、平均と瞬間燃費、平均速度やカレンダー機能が備わっている。

スチールタンクをはさむように樹脂ボディが配置されている構成。フューエルタンク容量は11.5Lで、11Lの310Rより微増。今回の取材での実測燃費は、26〜29km/Lといったところで、満タン300km航続も可能。

前後にスペースの長いダブルシートは座り心地がよく、長時間ライドでのシットポイント変更も簡単。キー開閉式で、シート下は標準装備となったETC車載器が収まっている。リアキャリアの頑丈さもさすがGS!
BMW「G310GS」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2190×880×1250mm |
ホイールベース | 1420mm |
シート高 | 835mm |
車両重量 | 175kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 312cc |
ボア×ストローク | 80×62.1mm |
圧縮比 | 10.9 |
最高出力 | 25kW(34PS)/9250rpm |
最大トルク | 28N・m/7250rpm |
燃料タンク容量 | 11.5L |
変速機形式 | 6速リターン |
ステアリングヘッド角 | 63.3° |
トレール量 | 98mm |
タイヤサイズ(前・後) | 110 / 80 R19・150 / 70 R17 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ300mmシングルディスク・Φ240mmシングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 77万4000円~(消費税10%込) |
文:中村浩史/写真:島村栄二