ホンダ新型「CBR250RR」シリーズの特徴
スタイリングも変更、より洗練した2気筒250ccスーパースポーツ
この新しい「CBR250RR」は、CBRシリーズ伝統のコンセプトである「トータルコントロール」に基づいて、スピード感のあるレーシーなスタイルと、洗練された高性能と高い機能性を高い次元で兼ね備えるように開発。
その結果、街乗りからサーキット走行まで、あらゆるシーンでの走りを、これまで以上に軽快に快適に楽しめるように進化しているとされる。
モデルチェンジでの改良点の最大のポイントはエンジン。排気量249.7cc、DOHC4バルブの水冷並列2気筒エンジンという基本設計は受け継ぐが、シリンダーヘッドの改良で圧縮比をアップし、さらにECUやカム、バルブなどの主要パーツも改良。
その結果、最高出力は従来モデルより1PS向上した42PSに。さらにミッションのギアレシオ設定変更や二次減速比のショート化も合わせ、加速性能と最高速を上積みする力強さと、優れたコントロール性がプラスされた。スリッパークラッチも引き続き装備。
この改良を受けたエンジンは、上級モデルとして用意される「CBR250RR SP」と、SPをベースにクイックシフターを標準装備した「CBR250RR SP QS」へ搭載。なおスタンダードモデルの「CBR250RR」には、38.7PSに出力を落とした仕様のエンジンが搭載されている。
これらのエンジン改良の結果、新型の「CBR250RR SP」は、0-200m加速8.65秒、最高速度175km/hという、250cc2気筒スーパースポーツとしてトップレベルの動力性能を実現しているという。
車体側の大きな改良ポイントとしては、倒立フロントフォークがSFF-BPタイプに変更され、動作性を改善している。またスリムなスチール製のトレリス構造フレームも、基本的な設計は活かしながら細部の形状が見直されているのが分かる。
その結果、安定感の向上を実現しながら、軽快なハンドリングにも磨きがかけられた。ちなみに液晶メーターは従来モデルから受け継ぐ。
改良されたのはエンジン、車体といった走りを支えるメカニズムだけではない。新型「CBR250RR」のスリムでコンパクトなスタイリングは、一見すると従来モデルのままのように思える。
しかし、特徴的なヘッドライトを継続して使用するなどして従来モデルの特徴的なレーシーさを残しながら、アッパーカウルをはじめ、タンクカバー、フェンダーなどほとんどの外装パーツは最新の空力処理を取り入れた、「Speedy Shape」をテーマにした新しいデザインのものに変更。
よりアグレッシブな雰囲気に仕上げられるとともに、空力特性向上などによって操縦時のコントロールのしやすさにも繋げている。
このインドネシア向けの新型「CBR250RR」、ボディカラーは冒頭で紹介しているものの他にも、「CBR250RR SP QS」にはブレーバリーレッドブラック、ホンダレーシングレッドを設定。
そしてスタンダードモデルにも、マットガンパウダーブラックメタリックが設定されている。
ホンダ新型「CBR250RR」国内モデルに関する情報
この新型「CBR250RR」、当然発売が予想される日本国内向けモデルの発表はまだ行われていない。
しかし、MotoGP・日本グランプリが行われるツインリンクもてぎで2022年9月23日〜25日、グランドスタンドプラザ内にあるHondaブースで新型「CBR250RR」のインドネシア仕様とは一部灯火類やカラーリングなどが異なる、日本国内向けモデルの市販予定車とレースベース車が展示される予定だ。
2022年9月22日に新記事公開! 現地で新型CBR250RRを撮った!
ホンダ新型「CBR250RR」シリーズの主なスペック
全長×全幅×全高 | 2061×724×1141mm |
ホイールベース | 1385mm |
シート高 | 790mm |
車両重量 | 166kg(168kg) |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 249.7cc |
ボア×ストローク | 62×41.4mm |
圧縮比 | 11.5(12.5) |
最高出力 | 38.7ps/12500rpm (42ps/13000rpm) |
最大トルク | 2.4kg・m/11000rpm(2.5kg・m/11000rpm) |
変速機形式 | 6速リターン |
燃料タンク容量 | 14.5L |
タイヤサイズ(前・後) | 110/70-17・140/70-17 |
ブレーキ形式(前・後) | ディスク・ディスク |
※( )内はSP/SP QS |
まとめ:小松信夫