ドゥカティ「ムルティストラーダV4ラリー」の特徴
もっと遠くに! どんな道でも使いやすく快適に!
ドゥカティがこの秋連続開催している「ドゥカティワールドプレミア2023」のエピソード2で、2023年のニューモデル「ムルティストラーダ V4ラリー」が公開された。
ドゥカティらしいスポーティな走りに、ツーリングでの快適さをプラスしたモデルとして人気を集めながら、日々進歩を続けてきたムルティストラーダシリーズ。
シリーズの中でも最新で、最高出力170PSという強力な1158cc水冷V4エンジンを搭載し、前後レーダーシステムなどの高機能な電子制御デバイスや、快適性の高いボディデザインを持つ「ムルティストラーダ V4」をベースに、道を選ばずハードで本格的なツーリングを楽しむための上級モデルとして、今回発表されたのが「ムルティストラーダ V4ラリー」だ。
「ムルティストラーダ V4」はスタンダードモデルですら容量22Lという大きな燃料タンクを搭載していたが、「ムルティストラーダ V4ラリー」ではさらに容量を30Lにまで拡大したビッグタンクを装備。
走行中に水冷V4エンジンのリア側バンク2気筒を停止することを可能にし、燃費の向上を図るエクステンデッド・ディアクティベーション機能の採用もあって、従来の「ムルティストラーダ V4」以上に長大な航続距離を実現している。
さらに新しいセミアクティブサス「ドゥカティ・スカイフック・サスペンションEVO」も採用して、状況に合わせ圧側・伸側減衰力、プリロードを最適に制御する高精度な電子制御を実現。オートレベリングやミニマプリロードといった使い勝手を良くする機能も充実。さらに200mmという長いストロークを確保し、最低地上高も大きくアップ。ホイールもオフロード向きなフロント19インチ、リア17インチ径のワイヤースポークホイールだ。
パワーモードはスタンダードモデルと同様に4モードを選択可能だが、ラリー専用設定されたエンデューロモードを活用することで、エンジンの側からもオフロードでの優れた走破性を助けている。
ライダーを走行風から守るムルティストラーダのスタイリングの特徴となっている大きなフロントスクリーンも、スタンダードのものより高さ、幅共に拡大して防風効果をアップ。
テール周りは長くなっていてシートのサイズに余裕を持たせるのと同時に、パニア&トップケースを装着するアタッチメントの位置も後退させている。
その結果、ケース類を装着してもライダーとパッセンジャーのためのスペースが広く確保された。 さらに、クッション性に優れるセパレートデザインのシートは高さも調整可能で、さらにオプションで用意されているシートで高さを変えることも可能、ステップも大きなラバーを備えて振動を低減するなど、快適性の追求は随所に及ぶ。
ドゥカティ「ムルティストラーダV4ラリー」のカラーバリエーション
この「ムルティストラーダV4ラリー」には、ボディカラーはドゥカティ・レッド、ブラッシュド・アルミニウム&マットブラックという2種類が存在。
また、アダプティブクルーズコントロールとブラインドスポットディテクション機能を備えた「アドベンチャー・レーダー」、サイドケースとグリップヒーター、シートヒーターを標準装備する「アドベンチャー・トラベル&レーダー」、アクラポヴィッチ製サイレンサーとカーボン製フロントフェンダー装着する「フル・アドベンチャー」という、3つのバリエーションが用意される予定。
なお現時点では、「ムルティストラーダV4ラリー」の日本国内向けモデル導入時期や導入モデル、価格などに関する発表は行われていない。
ドゥカティ「ムルティストラーダV4ラリー」の主なスペック
ホイールベース | 1572mm |
シート高 | 825mm〜845mm(日本仕様標準・ローシートB装着) |
キャスター角 | 24.7° |
トレール | 105.5mm |
車両重量 | 260kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒 |
総排気量 | 1158cc |
ボア×ストローク | 83×53.3mm |
圧縮比 | 14 |
最高出力 | 170ps/10750rpm |
最大トルク | 12.3kg・m/8750rpm |
変速機形式 | 6速リターン |
燃料タンク容量 | 30L |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70R19・170/60R17 |
ブレーキ形式(前・後) | φ330mmダブルディスク・φ265mmディスク |
まとめ:小松信夫