文:ゴーグル編集部/写真:柴田直行、松川 忍
BMW「R18」特徴
伝統と革新の融合、伝説の始まりの一台
第二次世界大戦の前、1936年にデビューした初期のボクサーツイン搭載モデル・R5をオマージュした、シンプルだが美しい重厚なクルーザースタイルが特徴の1台。
圧倒的存在感の専用ボクサーツイン・エンジン、排気量はBMW製二輪車では過去最大の1801cc。空油冷式でシリンダーも冷却フィンが目立つクラシカルな造り。シンプルなメカだが、BMWが最新技術を投入して開発したもので、強大なトルクによって358kgという巨体を力強く、そして快適に走らせることが可能だ。
BMW「R18」各部装備・ディテール解説
スタイリング
大径でクラシカルな丸型ヘッドライトの光源はLED。さらに面発光LEDデイライトも備わっている。オーソドックスなスタイルに合わせたデザインだが、中央にはBMW伝統のプロペラマークを配置するなど、細部までこだわった造り込みが特徴。
R18の古典的なスタイルに合わせ、シンプルなデザインのシングルメーターを採用。200km/hスケールのアナログ速度計はレトロなデザインだが、盤面下部に回転計をはじめ多彩な情報を表示できる小型液晶パネルを埋め込んで現代的な機能にも対応、さらに各種インジケーターも違和感なく内蔵されている。
燃料タンクは、往年のRシリーズに装備されていたものをイメージした、流麗な形状の燃料タンクが個性的なスタイルを引き締める。容量は16Lで、そのうち4Lがリザーブとなる。
エンジン
R18の魅力の根源であり、性能面でもルックスでも存在感の強い空油冷ボクサーツイン・エンジン。BMW製二輪車としては過去最大の排気量1801cc、ボア107.1×ストローク100mmという設定。最高出力は91PS(67kW)だが、最大トルクは158Nmという強大なもの。トラクションコントロール・ASCも備えていて、大柄な車体を軽々と走らせることができる。
フロント足まわり
ホイールはもちろんワイヤースポーク。フロントホイールは19インチ径で、タイヤサイズ120/70。正立フロントフォークはインナーチューブをカバーするクラシカルな造りだが、巨体に合わせてインナーチューブ径はΦ49mmと極太で、ストローク量は120mm。ダブルディスクブレーキの4ピストンキャリパーは、BMWロゴ入りのレトロなデザインだ。
リア足まわり
古典的なワイヤースポークのリアホイールは16インチ径。スチールパイプで構成されたスイングアームもクラシカル。一見するとリジッド構造のような形状だが、センタースプリングストラット構造のリアサスペンション付きで、ストローク量は90mm。スタンダードタイプのR18のみに意匠に凝ったフィッシュテールマフラーを採用する。
シート
クラシカルなデザインのシートは、クルーザーらしくシート高690mmと低く抑えられている。ライダー側とパッセンジャー側にセパレートされたデザインで、必要に応じてパッセンジャー側を外すこともでき、軽快な印象のシングルシートにもできる。
リアフェンダー・テールランプ
BMWのプロペラマークが目立つクラシックなフォルムのスチール製リアフェンダー。後端にナンバープレートホルダーが装着され、ブレーキ&テールランプは、ウインカーと一体化した最新のデザインを採用することで、クラシカルさを強調することに成功している。
BMW「R18」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2465×950×1130mm |
ホイールベース | 1725mm |
シート高 | 690mm |
車両重量 | 358kg |
エンジン形式 | 空油冷4ストOHV4バルブ水平対向2気筒 |
総排気量 | 1801cc |
ボア×ストローク | 107.1×100mm |
圧縮比 | 9.6 |
最高出力 | 67kW(91PS)/4750rpm |
最大トルク | 158Nm/3000rpm |
燃料タンク容量 | 16L |
変速機形式 | 6速リターン |
ブレーキ形式(前・後) | Φ300mmダブルディスク・Φ300mmディスク |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70R19・180/65B16 |
メーカー希望小売価格 | 230万8000円~(消費税10%込) |
文:ゴーグル編集部/写真:柴田直行、松川 忍