SHOEI「X-Fifteen」の特徴
サーキットで磨かれた空力技術、安全性、快適性
優れた空力特性などを備えてレース界で高く評価された従来モデルの「X-Fourteen」を超える高い完成度のヘルメットを目指し、SHOEIは長期間にわたって研究を重ね、風洞実験を繰り返してきた。その蓄積を生かして完全に新設計されて誕生したのが「X-Fifteen」だ。
レースを通じてSHOEIが培ってきたノウハウと圧力解析技術によって導き出された、空気抵抗の少ない形状をベースに、自社の大型風洞で検証を重ねて生み出されたデザイン。時速350km/hを超えるような極限の超高速走行であっても安定した空力性能を発揮する機能的なフォルムだ。
ヘルメットが上方へ浮き上がろうとするリフト方向の力を1.6%、抵抗により前方から押し付けられるドラッグも6.1%低減。頭頂部左右の稜線からリアスタビライザー上部にかけての形状や、左右に設けたシェルとのトンネル状の空間に風を呼び込んで後方へ流す構造のリアスタビライザーなどが、緊張感のあるスポーティさも感じさせるとともに高い空力性能を実現している。
また、スクリーンのサイドにはボーテックスジェネレーターも装備。その整流効果などによってノイズの発生も抑えられ、ヘルメット内の静粛性が高まりライダーが一層ライディングへ集中できるようにもなった。
シールドと窓ゴム(ウインドウビーディング)との密着性を高め、風や雨の侵入を防ぐセンターロック式のCWR-F2Rシールドを標準装備。ティアオフボタンを共用する防曇シート用ピンが視界の外側にあるので、防曇シート装着時も視界をほぼ防曇シートがカバーでき、広くクリアな視界を確保できる。
圧力解析を駆使することでベンチレーションシステムも進化。内部で空気の流れるルートとなる溝を拡大し、リアスタビライザーのトンネル部分にもアウトレットホールを装備してより高い換気性能を実現。チークベントシステムによって、頬のベンチレーションホールも従来の約2倍となるなど、過酷な環境でのライディングをより快適にする機構を装備した。
内装は分割式センターパッドを更に進化させてフィット感の調整幅を拡大、オプションの調整パッドで個々の頭に合わせ細かく調整できる。さらに前後左右のパッドは部分的にフィット感をゆるめることも可能で、フィット感をユーザー自身の手で微調整可能だ。肌に触れる生地には、吸水速乾性に優れたHYGRAを使用、ヘルメット着脱などで肌と擦れやすい部分には柔らかい起毛生地を組み合わせる。
アイポート位置は従来より5mm上方へ移動。ヘルメット内で被り位置を変えず、かつ上下視界のバランスも損なわずに広い上方視界を確保した。従来モデルでも評価されていた、チークパッドのレーシングポジションの採用と合わせて、その視界の広さとそれにともなう安全性はMotoGPライダーからも高く評価されているという。
耐久レースや夏場の過酷な環境下で長時間ライディングする場合、水分補給によって効果絶大なハイドレーションシステムにも対応。取り付け機構を口元に設けていて、オプションのハイドレーションチューブと市販品を組み合わせて、容易にシステムを構築することが可能だ。
また、万が一のアクシデント時に備えた緊急用のエマージェンシークイックリリースシステムなど、レースの現場で鍛えられた高い安全性ももちろん備えている。
SHOEI「X-Fifteen」のカラーバリエーション・価格
「X-Fifteen」のカラーバリエーションは、ホワイト、ブラック、マットブラックの3タイプ。税込価格は7万4800円に設定されている。
【アンケート】 あなたはどちらのカラーが好きですか?
お好きなカラーをポチっとお選びください。投票後、集計結果をご覧いただけます。
投票ありがとうございました。
SHOEI「X-Fifteen」の主な仕様
■価格:74,800円(税抜価格68,000円)
■規格:JIS規格、FIM規格、MFJ公認
■サイズ:XS(53㎝)、S(55㎝)、M(57㎝)、L(59㎝)、XL(61㎝)、XXL(63㎝)
■カラー:ホワイト、ブラック、マットブラック
■構造:AIM+( Advanced Integrated Matrix Plus Multi-Fiber)
強靱なガラス繊維と3次元形状とした有機繊維の複合積層構造を基に、高い弾性性能を持つ高性能有機繊維をプラス、軽量でありながらも剛性弾性に優れる高性能なシェル構造。
■付属品:布袋、ブレスガードJ、チンカーテンD、ロアエアスポイラー、シリコンオイル、防曇シート、SHOEIロゴステッカー、シールド用ステッカー(No.11ステッカー)
まとめ:小松信夫