文:小松信夫
市販車のホームページに警察用車両も掲載している中国・五羊ホンダ
警察用の二輪車というと、日本的な感覚ではまず白バイを思い浮かべますが、お隣の中国は一味違います。五羊ホンダのホームページを見ていると、「公务车」=公用車ってカテゴリーがあって、これは要するに警察用。そこにいろいろ並んでる中にですね、なんと警察用スクーターがある。
日本でも交番なんかに白いスクーターが置いてあって、お巡りさんが巡回や移動用に使ったりしてますが。そんなもんじゃなくて、なんかいろいろな装備類がしっかり追加されてて、きっちり「警察用車両」してる。
おまけに、なんか知らないけど4モデルも用意されてるんだな。それも用途に合わせた装備の違いとかじゃなく、ベースモデル自体が違う。その中でも一番新しそうなのがこの「WH125T-9D」。
こいつは、ベースモデルが今時な若いライダーに向けたスポーティモデルである「NX125」というヤツのようです。
さらに同じ125ccスクーターだけど、もうちょい実用車っぽい「WH125T-10」というのも存在。これはどうも「SCR125」系のモデルらしいけど、全く同じ仕様の一般向け現行モデルはないのかな。
そしてこれが100ccの「WH100T-3」。日本でも昔売ってた「スペイシー100」系のモデルですねぇ。これも同じ仕様の現行一般向けモデルが存在しないみたい。一般向けの方が微妙にアップデートされてますが。
おまけに、警察用電動スクーターなんてものまで用意されてまして、「WH1200DT-8A」と呼ばれております。
これは見ての通り、一般向けの電動スクーター「e-SCR」の警察仕様であります。
この4モデルの警察用スクーター、装備類になんか差があるのかと思えば、微妙に差異はあるけどみーんな同じ。サイレンや警告のためのスピーカーと赤灯・青灯をフロントマスクに追加。
「WH125T-9D」と「WH1200DT-8A」は、一見赤灯・青灯が無いように見えますが、ボディサイドに追加されてる四角いランプらしきものがその代わりになってる模様。でもスピーカーはどこにあるんだろう?
リアにはフツーのスクーターみたいなボックスが追加されてます。収納スペースとしても使うんでしょうけど、スピーカーを大音量で鳴らすためのアンプとかも収まってるんじゃないかと思われます。で、横っちょには高いパイプの先端に赤い「警示灯」ってやつも付いてます。揃いも揃って、装備類はこんな感じ。
なんせみーんな原付二種相当のモデルなんで、日本の白バイみたいに四輪相手の交通取り締まりに使ったりするんじゃなさそう。パトロール任務が誰でも快適できるスクーターで、存在を強く示すための装備が付いてればいいってことか。あと、微妙に価格差があるから、ご予算に合わせてお選びいただけます、ってことなんでしょ?
文:小松信夫