ホンダ「スーパーカブ110」各部装備・ディテール解説
エンジン・燃費
初代110から続くボア50mm×ストローク55.6mmから、スモールボア×ロングストロークの47mm×63.1mmとした新排気ガス規制対応のエンジンを搭載する現行110cc。フューエルインジェクション、エキパイ内蔵のキャタライザーを装備し、メーカー発表のWMTCモード燃費は67.9km/Lをマーク。実測でもほぼこの数値が体感できる。※写真は2009年の初代110(型式:JA07)
メーター
新たに液晶表示部を追加したメーター。液晶部には燃料計とギアポジションを常時表示し、時計、オド&トリップ、平均燃費を表示できる。カブ系でギアポジションを表示するのはC125に続く2モデル目で、停止時にはロータリー式となるミッションは、いま何速に入っているかわかりにくいため、全ての自動遠心クラッチ車につけてほしいありがたい装備だ。
フロントブレーキ
ベーシックモデルのスーパーカブで初めて採用されたキャストホイール。これはABSつきディスクブレーキを装着しなければならない法規対応のもので、C125と似たデザインの、表面仕上げ違いのホイールを採用している。走りの影響を感じるよりも、スーパーカブユーザー待望のチューブレスタイヤを履ける効果が大きい。
キャストホイール
走りのフィーリングはハッキリ体感できるほどではないが、段差を乗り越える時などはコツンと硬質だった印象がある程度だ。
ヘッドライト
2009年登場の初代110(JA07)が丸、2012年発売の2代目(JA10)で角になったものの、2017年発売の3代目(JA44)以降はまた丸ライトへ。やっぱりカブは「丸目」がいいな。
チェーンカバー
チェーンカバーもスーパーカブらしい装備。チェーン汚れを防ぐとともに、チェーンが伸びるとケースを叩く音で知らせてくれる効果もある。ステップ下に伸び確認用窓がある。
リアブレーキ・タンデムステップ
クロスカブ110と同じく、角スイングアームに直接マウントされるタンデムステップ。メインステップはクロスが可倒式、スーパーカブ110は固定式。リアはドラムブレーキだ。
給油口・燃料タンク
前ヒンジで開閉するシート下に給油口がある。シートにロックはなく、フューエルキャップがカギつきで、いたずら防止となる。かつてはこのキャップに燃料計目盛りがついていた時代もあった。燃料タンク容量は、4.1L。
テールランプまわり
テールランプ一体のリアウインカー。デザインもオーソドックスで丸みを帯びたデザインで、リアキャリア上に装着するタンデムシートは純正アクセサリーで用意されている。
ホンダ「スーパーカブ110」主なスペック・製造国・価格
全長×全幅×全高 | 1860×705×1040mm |
ホイールベース | 1205mm |
最低地上高 | 138mm |
シート高 | 738mm |
車両重量 | 101kg |
エンジン形式 | 空冷4ストSOHC単気筒 |
総排気量 | 109cc |
ボア×ストローク | 47.0×63.1mm |
圧縮比 | 10.0 |
最高出力 | 5.9kW(8.0PS)/7500rpm |
最大トルク | 8.8N・m(0.90kgf・m)/5500rpm |
燃料タンク容量 | 4.1L |
変速機形式 | 4速リターン |
キャスター角 | 26゜30′ |
トレール量 | 73mm |
タイヤサイズ(前・後) | 70/90-17M/C 38P・80/90-17M/C 50P |
ブレーキ形式(前・後) | シングルディスク・ドラム |
乗車定員 | 2人 |
燃料消費率 WMTCモード値 | 67.9km/L(クラス1)1人乗車時 |
製造国 | 日本 |
メーカー希望小売価格 | 30万2500円(消費税10%込) |
文:中村浩史/写真:増井貴光