ホンダのモンキー(Z50MやZ50J)、ダックスホンダ、スズキホッパーなどの「レジャーバイク」シリーズの対抗馬として、「活発な・元気がいい」という意味合いを持ち登場したヤマハ「ジッピィ」。当時はこの独創性さからか、あまり販売は振るわなかったそう…。発売から50年以上たった今、類を見ないスタイル、車体を改めて見直してみようではないか。
文:栗栖国安/写真:NANDY小菅/まとめ:RIDE編集部

ヤマハ「ジッピィ」各部装備・ディテール解説

画像: フロント14、リア8インチとまったくサイズの異なるタイヤを履いていたので、フロントは堂々とした感じに、そしてリアはコンパクトな感じに、まるで別のバイクのように見えたのが印象的。

フロント14、リア8インチとまったくサイズの異なるタイヤを履いていたので、フロントは堂々とした感じに、そしてリアはコンパクトな感じに、まるで別のバイクのように見えたのが印象的。

画像: 空冷2サイクル単気筒エンジンを搭載。最高出力は50が4.5PS、72ccの80は6.2PSを発生した。2サイクルらしい出足の良さが特徴。

空冷2サイクル単気筒エンジンを搭載。最高出力は50が4.5PS、72ccの80は6.2PSを発生した。2サイクルらしい出足の良さが特徴。

画像: 自動遠心クラッチとマニュアルクラッチ式があり、ミッションは3速リターン。80のマニュアルのみスポーティな4速ミッションが与えられていた。

自動遠心クラッチとマニュアルクラッチ式があり、ミッションは3速リターン。80のマニュアルのみスポーティな4速ミッションが与えられていた。

画像: ヘッドライト、ウインカーランプはすべて丸型。

ヘッドライト、ウインカーランプはすべて丸型。

画像: そして大きく立ち上げられたハンドルは、クランプを介して前方に取り付けるというなんとも珍しい手法がとられている。

そして大きく立ち上げられたハンドルは、クランプを介して前方に取り付けるというなんとも珍しい手法がとられている。

画像: これによってコンパクトなボディながらゆったりとしたポジションが実現したのだ。

これによってコンパクトなボディながらゆったりとしたポジションが実現したのだ。

ストロークの長いテレスコピックフロントフォークに、2.50‐14サイズのタイヤを装着。ブレーキは当然のことながらドラム式だ。当時は14インチタイヤはポピュラーだった。

画像: 5.00‐8サイズのタイヤをリアに装着。この小径極太タイヤが未舗装路でも安定した走りを支えた。

5.00‐8サイズのタイヤをリアに装着。この小径極太タイヤが未舗装路でも安定した走りを支えた。

画像: ブレーキはもちろんドラム式で、リアサスも2本ショックだ。

ブレーキはもちろんドラム式で、リアサスも2本ショックだ。

画像: ポジションの自由度を広げてくれたロングシート。

ポジションの自由度を広げてくれたロングシート。

画像: シートは開閉式で、シート下には3L容量の燃料タンクの給油口、エンジンオイル口などがある。

シートは開閉式で、シート下には3L容量の燃料タンクの給油口、エンジンオイル口などがある。

画像: 小さいながらもリアキャリアが標準装備されていて、カバンなどの積載に利便性を発揮していた。レジャーモデルながら実用性も高かったのだ。

小さいながらもリアキャリアが標準装備されていて、カバンなどの積載に利便性を発揮していた。レジャーモデルながら実用性も高かったのだ。

ヤマハ「ジッピィ」主なスペック・価格

全長×全幅×全高1560×655×985mm
ホイールベース1170mm
最低地上高175mm
車両重量74kg
エンジン形式空冷2スト単気筒
総排気量49cc
最高出力4.5PS/6500rpm
最大トルク0.53kgf-m/5000rpm
燃料タンク容量3.0L
オイルタンク容量 1.0L1.0L
変速機形式常時噛合式前進3段
タイヤサイズ(前・後)2.5-14-4PR・5.0-8-4PR
ブレーキ形式(前・後)ドラム・ドラム
発売当時価格8万3000円
※諸元は1973年型

オーナー紹介

バイク・アニメなんでもござれ‼のオーナー、NANDY小菅さん

サビサビで鍵もない不動車だったジッピィを見事復活させたのは、様々な二輪誌で活躍するフリーライターのNANDY小菅さん。ほかにもモトコンポ×3、AR125、TZR250、パッソルなどの2ストをはじめ、約32台のバイクを所有。

画像: オーナー紹介

文:栗栖国安/写真:NANDY小菅/まとめ:RIDE編集部

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