ニンジャ400譲りの2気筒エンジンを搭載してデビュー
かねてから噂になっていた、新世代エリミネーターがついに登場しました!3月17日、大阪モーターサイクルショーのカワサキブースで世界初公開されたのは、エリミネーターとエリミネーターSEの2モデル。いずれもニンジャ400譲りの398cc・2気筒エンジンを搭載するモデルです。
なぜ400なのか?その答えはこのバイクの「気軽に楽しめるバイク」というコンセプトに隠されていました。ストリート、ツーリング、そして田舎道…さまざまなシーンで、ライダーが構えることなく、気軽にライディングを楽しめる、というテーマを考えた時、400という排気量の方がアドバンテージがある、とカワサキは考えたようです。
例えば、高速道路の合流や、追い越しの加速などをストレスなくこなすことができたり、ビッグバイクに乗る仲間とツーリングに出かけたりしてもついていける。そうした「気軽に楽しめる=ストレスフリー」を実現するためには、排気量に余裕がある方がベター、ということなのです。
また、この新型エリミネーターは、735mmという低いシート高も大きなポイントのひとつ。両足がしっかり設置することは大きな安心感につながり、抜群の扱いやすさも生みます。気軽に楽しめる、というコンセプトにも、この低シート高は大いに貢献しているのです。
ロー&ロングの精悍なフォルムでゆったりと乗れる。普通二輪免許で乗れて、ストレスのない動力性能を楽しめる。そして、グローバルモデルとして世界で販売展開できる。400という排気量に決まったのは、そうした意味で自然な流れだったのかもしれませんね。排気量表記を含まず、車名を純粋に「エリミネーター」としたあたりに、カワサキの想いを感じます。
「エリミネーターSE」はドライブレコーダーを標準装備
さて、そんなエリミネーターですが、上級グレードの「SE」は装備も充実しています。なんと、ETC車載器に加えて、ミツバサンコーワ製のドライブレコーダーを市販車初の標準装備! シート下に本体を収納する前後カメラタイプで、GPS機能も搭載しているのです。最近では必須装備になりつつあるドラレコの標準化は嬉しいですね!
メーターも新作の液晶デジタル。専用アプリ「Rideology The App」を介してスマホとリンクすれば、走行ルートや各種車両情報を見ることもできる多機能メーターなのです。
スポーツバイク顔負けの48PSユニットを新設計フレームに搭載
先に述べたように、エンジンはニンジャ400、Z400譲りのDOHCツイン。これを鋼管トレリスフレームに搭載。ステアリングヘッドからシートレールまでまっすぐに伸びるバックボーンのレイアウトが印象的です。
そんなフレームにマウントされるタンクは薄型ですが、十分な幅を取ったもの。とはいえ、横幅を広く取っているので、容量は12Lが確保されています。日帰りツーリングなどでは給油のいらない航続距離が期待できそうです。
ますます実写に触ってみたい、乗ってみたい新世代エリミネーターですが、価格はすでに発表されており、スタンダードが75万9000円、SEが85万8000円となっています。ETC付けて、ドラレコ付けて…ということを考えたら、この価格差はバーゲンプライスだと言えるでしょう。
発売時期については未公表でしたが、ここまで来たら少しでも早く発売してほしいところ。気になる、新型エリミネーターの詳細は、月刊オートバイ5月号でもじっくり紹介しますのでお楽しみに!!
【動画】世界初公開の瞬間
カワサキ「エリミネーター」「エリミネーター SE」の主なスペック・製造国・価格
※《 》内はSE
全長×全幅×全高 | 2250×785×1100《1140》mm |
ホイールベース | 1520mm |
最低地上高 | 150mm |
シート高 | 735mm |
車両重量 | 176《178》kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 398cc |
ボア×ストローク | 70.0mm×51.8mm |
圧縮比 | 11.5 |
最高出力 | 35kW(48PS)/10000rpm |
最大トルク | 37N・m(3.8kgf・m)/8000rpm |
燃料タンク容量 | 12L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 30゜ |
トレール量 | 121mm |
タイヤサイズ(前・後) | 130/70-18M/C 63H ・150/80-16M/C 71H |
ブレーキ形式(前・後) | Φ310mmディスク・Φ240mmディスク |
乗車定員 | 2人 |
製造国 | タイ |
メーカー希望小売価格 | 75万9000円《85万8000円》(消費税10%込) |
まとめ:松本正雅