スズキ「Vストローム SX」特徴

SUZUKI V-STROM SX
総排気量:249cc
エンジン形式:油冷4ストSOHC4バルブ単気筒
シート高:835mm
車両重量:167kg
発売時期:2023年夏以降
価格:未定
※諸元はインド仕様
未舗装路も楽しく走れる、Vストロームらしい1台
2022年春、インドで姿を現したVストロームシリーズのニューモデルがVストロームSX。クロスオーバーデザインによる優れた使い勝手を実現したアドベンチャーツアラーとして高く評価されている、Vストロームの基本コンセプトを、油冷単気筒エンジンをはじめとするジクサー250系のプラットフォームと組み合わせた、扱いやすいアドベンチャーだ。
その精悍なルックスと高い完成度から日本での発売を求める声も多かったが、そんな声に応えるかたちで、Vストロームミーティング2022の会場にて、国内でも発売されることが明らかになった。
ベースこそ軽快な走りのジクサー250だが、SXはVストロームシリーズらしいアドベンチャースタイルを採用。オフロードの走破性を高め、外観もよりアドベンチャーらしくなる19インチのフロントホイールを採用。最低地上高も205mmという十分なものを確保し、未舗装路も苦にしない万能性を追求。一方で、油冷シングルユニットはジクサー同様、高回転での爽快なパワーが魅力だが、Vストローム本来のコンセプトである「扱いやすさ」にもしっかり配慮されているようで、こちらも期待が高まる。
国内発売は2023年の夏以降、と言われるVストロームSX。人気が高まっている250アドベンチャーの新星として、今後一層注目を集めそうだ。
スズキ「Vストローム SX」各部装備・ディテール解説

生産国のインドではイエロー、オレンジ、ブラックの3色をラインアップするが、国内導入にあたってのカラーは不明。今回モーターサイクルショーで撮影した車両はオレンジ。

ジクサー250と共通の249ccの油冷単気筒エンジン。低回転域で粘りのあるトルクを発生、中高回転域では気持ちの良い加速感を実現。

正立フロントフォーク自体はジクサー250と同じものだが設定は専用。フロントホイール径はオフロードなどで安定性の高い19インチ。

リアサスペンションのストローク量はジクサー250と同じだが、セッティングはVストロームSX専用になっている。
クチバシ状のフロントノーズや大型スクリーンが目立つ、Vストロームらしいフロントマスク。LEDヘッドライト自体はジクサー250と同じ。四角い形状をしたスクリーンはやや小ぶりだが、高速走行時のウインドプロテクションはしっかり確保されている。

大きなフル液晶メーター。インド向けモデルはターンバイターン式の簡易ナビ機能を備えていたが、国内仕様は省略されそう。

アップライトでワイドな形状のハンドルバー。ハンドガードも標準装備され、効果的なスクリーンと合わせてライダーの疲労を軽減する。

ジクサーよりもやや大柄になった車体を活かし、シートはゆったりしたサイズでセパレートデザイン、快適な乗り心地を実現している。

タンデムシート下には工具や書類を収納するスペースが用意されている。ETC車載器ぐらいは収納できそうなサイズだ。

テールランプやウインカーはベースモデルであるジクサー250と同様のものを使用。リアキャリアはアルミ製だ。
スズキ「Vストローム SX」主なスペック
※諸元はインド仕様
全長×全幅×全高 | 2180×880×1355mm |
ホイールベース | 1440mm |
最低地上高 | 205mm |
シート高 | 835mm |
車両重量 | 167kg |
エンジン形式 | 油冷4ストSOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 249cc |
ボア×ストローク | 76×54.9mm |
圧縮比 | 10.7 |
最高出力 | 26.5PS/9300rpm |
最大トルク | 2.26kgf・m/7300rpm |
燃料タンク容量 | 12L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 27゜ |
トレール量 | 97mm |
タイヤサイズ(前・後) | 100/90-19・140/70-17 |
ブレーキ形式(前・後) | ディスク・ディスク |
文:オートバイ編集部/写真:南 孝幸