2023年4月2日、MotoGP第2戦がアルゼンチンのアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドサーキットで行われた。ウェットでのレースとなった第2戦は、開幕戦で速さを見せ3位表彰台を獲得したトニー・アルボリーノ(Elf Marc VDS Racing Team)が好調を維持し今季初勝利を挙げた。

A.ロペスがポールポジション獲得! 復帰した小椋藍は惜しくもQ1敗退

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決勝前日に行われた予選。この第2戦からオフシーズン中の負傷で開幕戦を欠場した小椋藍(IDEMITSU Honda Team Asia)が復帰、さらに開幕戦のフリープラクティスで負傷した野左根航汰(Correos Prepago Yamaha VR46 MasterCamp)の代役として南本宗一郎が第2戦から参戦している。日本勢に注目が集まる中、予選で1番時計を記録したのはアロンソ・ロペス(Beta Tools SpeedUp)だった。

小椋と南本は共にQ1から出走。小椋は無理することなく徐々にタイムを上げていき、最終的にはQ1を7番手で終える。南本も順調に周回し13番手タイムを更新。2人ともQ1敗退となったが、着実に仕事をこなしたと言った印象だ。

ポールポジションが決まるQ2では小椋のチームメイトであるソムキアット・チャントラ(IDEMITSU Honda Team Asia)が一貫性のある速さをみせ、一時はトップタイムも記録。しかしそんな好調のチャントラを上回ったのがロペスだった。

さらにアロン・カネット(Pons Wegow Los40)も好タイムで2番手に食い込み、チャントラは3位で予選を終えた。ロペスが今季初のポールポジション獲得、2位には初優勝を目指すカネット、3位にチャントラという並びとなった。

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T.アルボリーノがウェットレースを制しランキング首位に浮上

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決勝前に行われたMoto3と同じく、決勝レースはウェットでの戦いとなった。Moto2クラスに関してはウェットコンディションでの走行がなかったため、レース距離の短くするという処置がとられた。そのため、決勝は全14周でのレースとなった。

また、予選に参加した小椋だったが、大事をとり決勝レースの欠場することになった。負傷した左手首悪化のリスクと回復に努めることを考慮しての判断である。

周回数減算、小椋の欠場などイレギュラーが続く中、14周の決勝がスタート。予選4位のジェイク・ディクソン(Solunion GASGAS Aspar Team)が好スタートをきめトップに浮上。予選1-2のロペスとカネットが追う展開となる。

トップに躍り出たディクソンだったが、3周目にロペスにオーバーテイクされ、さらにアルボリーノの2位に浮上。ディクソンもトップ2に食らいつき、トップ3台が4位以下との差を拡げていく。

トップ3台は集団のままレースを消化していきロペスがトップを堅守するも、残り3周のターン5でアルボリーノがトップに浮上。ここが勝負どころと踏んだアルボリーノはペースを上げ2位いかを引き離そうとする。

1秒以内というミスの許されない差ながら、アルボリーノはトップの座を守り切り見事優勝。開幕戦の3位に続き、連続表彰台を獲得。そして今シーズン初優勝を飾りランキングトップに躍り出た。

残り3周で一瞬のミスを疲れたロペスが悔しい2位、3位は得意なウェットレースで速さを見せたディクソンが入った。

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野左根の代役として参戦した南本は一時ポイント圏内を走行する力走をみせ、最終的には20位でフィニッシュ。1周目から積極的な走りをみせ、ポジションアップに成功するなど、初めてのMoto2ながら印象的な走りを見せた。

目標である完走を果たした南本は難しい挑戦ながらも「楽しかった」とレースを振り返っている。次戦は小椋だけではなく、南本の走りにも引き続き注目だ。

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2023 Moto2 第2戦 決勝結果

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第3戦は舞台はアメリカ・テキサス州オースティン

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第3戦は2023年4月14日~16日、アメリカのテキサスにあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)が戦いの舞台となる。アップダウンの激しいサーキットで、GPサーキットには珍しい反時計回りのサーキットだ。

開幕戦3位、そして今回の第2戦では優勝を果たし勢いに乗るアルボリーノだが、実は昨シーズンのアメリカズGPの優勝者でもある。次戦もアルボリーノが大本命だが、開幕戦で圧倒的な速さを見せたペドロ・アコスタ(Red Bull KTM Ajo)やカネットの存在も忘れてはならない。

コース幅が広くバトルも多いコースなだけに、ランキング上位のライダーによる激しいバトルが予想される。チャンピオン候補達が絶好調のアルボリーノを止められるかに注目だ。

また、今回欠場し、回復に努めている小椋もCOTAで昨年2位表彰台を獲得している。左手首の回復を願いつつ、好成績を残したサーキットで鮮烈な復活劇を期待したい。

レポート:河村大志

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