2023年6月6日、欧州と北米で同時発表!
日本でも発売となり、月刊『オートバイ』でも試乗インプレッションしたばかりの新生エリミネーター。肩肘張らず、気ままに楽しめる、等身大のカジュアルクルーザーとして、早速注目を浴びています。
ちょっとした加速時や高速道路などでのゆとりを追求して、エンジンはニンジャ400譲りのパラレルツインを採用。全車にETCを標準装備し、上級グレードのSEにはGPS対応の前後ドライブレコーダーも標準装備するなど、カワサキの意気込みが伝わってくる、魅力あふれるニューモデルです。
そんなエリミネーターが2023年6月6日、2024モデルとして欧州と北米で発表になったのですが、なんと、驚くことに、海外仕様は排気量の異なる別モデルだったのです!
ストロークをアップした451ccエンジンで余裕を増した仕様
海外仕様のエンジンは、ニンジャ400をベースとしながら、ボアはそのままにストロークを6.8mmアップ。排気量を451ccとして、トルクにさらなる余裕をもたらしています。日本と違って、大型二輪免許を取得する必要がなく、あえて排気量を400ccに設定する必然性がないということもあっての排気量拡大のようです。ちなみに、海外仕様も車名は排気量のない「エリミネーター」です。
パワースペックは公表されていませんが、最大トルクは北米仕様で4.38kg-m。399ccの国内仕様の最大トルクが3.8kg-mなので、ひとまわりトルクが増強されていることになります。計測方法の違いはありますが、車重のスペックはスタンダードの場合、まったく同じ176kg。海外仕様がより力強い、ストレスのないパフォーマンスを実現していそうなことは容易に想像がつきます。
ちなみに、カテゴリー上最大のライバルになりそうなホンダのレブルシリーズですが、排気量471ccのレブル500だと、最大トルクは4.4kg-m。排気量的にも、スペック的にもかなり近いところに設定されていることがわかります。
ちなみに、海外仕様もスタンダードとSEの2グレード展開で、SEはビキニカウル、フォークブーツ、USBソケットを標準装備しますが、国内仕様に標準装備されているETC車載器やドライブレコーダーは、海外仕様には搭載されていません。
欧州はブラック、北米にはグレーとオレンジの新色が登場
そして! 北米仕様には国内仕様にはないカラーリングも登場しました! SEには鮮烈なオレンジとブラックの2トーンカラー、スタンダードにはシックなグレーが追加され、水平基調なデザインを採用するエリミネーターのボディが持つ魅力を一層引き立てています。国内仕様のフラットグレー(SE)、ブラックとホワイト(STD)もいいですが、こうした新色は日本にも導入して欲しいですね。
欧州・北米仕様ボディーカラー一覧
●欧州仕様
メタリックマットカーボングレー×フラットエボニー(SE)
メタリックフラットスパークブラック
●北米仕様
キャンディスチールファニスオレンジ(SE)
パールストームグレー
パールロボティックホワイト
ちなみにこの451ccの海外仕様ですが、日本国内への導入については何の発表も出ていません。個人的には、国内仕様のままで十分なので、オレンジやグレーのボディカラーが追加されることに期待したいところですが…。
気になる新型エリミネーター(海外仕様)のさらなる詳細については月刊『オートバイ』8月号でもじっくりご紹介しますので、そちらもお楽しみに!
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海外仕様エリミネーター・主要諸元
全長×全幅×全高 | 2250×785×1100(1140)mm |
ホイールベース | 1520mm |
シート高 | 735mm |
車両重量 | 176(177)kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 |
総排気量 | 451cc |
ボア×ストローク | 70×58.6mm |
圧縮比 | 11.3 |
最高出力 | NA |
最大トルク | 43 N•m (4.38 kg-m) |
燃料タンク容量 | 13L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 23.5° |
トレール | 101mm |
タイヤサイズ(前・後) | 130/70-18・150/80-16 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ310mmディスク・Φ240mmディスク |
※( )はSE
海外仕様エリミネーター・写真&動画
レポート:松本正雅